シリーズ一番人気の「A5スポーツバック」は予算の振り分けがキモ?
掲載 更新 carview! 文:塩見 智/写真:篠原 晃一
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高速道路へ合流すると、A5スポーツバックはさらに魅力を増す。はっきり言ってドライ路面で制限速度の範囲内だとクワトロ(4WD)ならではの矢のような直進性を感じることはできないが、雨が降り風も強い日に舗装の古い高速道路を走らせるときなどには、さほど飛ばさずともクワトロのありがたみを確実に感じることができる。クワトロは予防安全装備と言える。
新型からA5にもFWD仕様(エンジンもデチューン版が載る)も設定されはしたものの、事情が許せばクワトロを選ぶべきではないだろうか。“せっかくアウディを選ぶわけだし”という、合理的ではないが多くの人が納得するであろう理由も含めて。
クルージング中の乗り心地が予想を大きく上回って快適だ。昨年乗った「A4」の1.4割増しで快適だ。戻って広報部長にそれを伝えると、「みなさん、そうおっしゃいます」と苦笑い。A5の足まわりがA4よりも優れているわけではなく、今回試乗したモデルにダンピングコントロール付きスポーツサスペンションが付いていたからではないかと推測していた。なるほど。これはダンピングレートを電子制御で連続可変させることができるシロモノで、あらゆる種類の入力(道路の不整のような細かい凹凸から道路のうねりなどまで)に対し、常に最適なレートで対処してくれる。14万円の高級オプションだが、装着を強くオススメしたいオプションその2だ。
サンルーフや高級オーディオを我慢してでも付けるべき。このサスが備わるモデルの方が、アウディドライブセレクト(「コンフォート」や「ダイナミック」などクルマの特性をスイッチ操作で切り替えられる機能)の変化の幅が大きい気がした。A4でもこれを付ければ同じように快適になるはずだ。
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