スマート&クール! 新型ジャガーXFに試乗
掲載 更新 carview! 文:岡崎 五朗/写真:齋藤 正
掲載 更新 carview! 文:岡崎 五朗/写真:齋藤 正
ジャガーのインテリアといえばウッドとレザーをふんだんに使ったクラシカルな雰囲気が“お約束”だったが、XFはアルミ素材を大胆に使うことでクラシックさを一掃。加えて「スタートアップ・シークェンス」と呼ばれる一連の演出が、超モダンなイメージを作りだしている。心臓の鼓動のようにドクン、ドクンと明滅するエンジンスタートボタンを押すと、軽快なセルモーター音とともにエンジンが始動。ジャガードライブセレクターと呼ばれるダイヤル式ATセレクターがスルスルと上昇してくる。と同時に、閉じていたエアコンルーバーが回転しながら姿を現すという念の入った演出も心憎い。
なにやらギミックめいたアイディアに思えるかもしれないが、回転式のATセレクターにしろタッチ式グローブボックス&ルームランプにしろ、使い勝手はなかなかのもの。とくに手首のひねりだけで操作できるATセレクターは、慣れてしまえば通常のレバー式よりスマートに扱える。
ダイヤル式ということで誤操作を心配する人もいるだろうが、当然ながら走行中に誤操作しても「P」や「R」に入らないようになっているし、エンジンを止めた際は、スーッとしまい込まれながら自動的に「P」が選択される。このあたりは、機械式ではなくシフトバイワイヤーだからこそできる芸当だ。シフトバイワイヤーはBMWやメルセデスがすでに採用しているし、国産でもプリウスやレクサスHSが採用してくるなど、どんどん増えつつある技術だが、操作方式はというとレバー式から脱却していないものが多い。今後はバイワイヤーだからこそ可能となる新鮮でユニークな操作ロジックの登場が期待されるわけだが、ジャガーが用意した回答がかなりの優れものであることは間違いない。
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