ジャストサイズな軽快SUV、新型アウディQ2は本当に若者向けなのか?
掲載 更新 carview! 文:塩見 智/写真:篠原 晃一
掲載 更新 carview! 文:塩見 智/写真:篠原 晃一
若者向けに開発したが、実際には年配の方にも人気が出たというのは、クルマに限らずよくある話だ。クルマなら日産ジュークがその好例だろう。Q2の場合、若者向けを強調すれば、気持ちの若い年配の人が興味をもってくれるんじゃないかというマーケティング手法なのかもしれない。
内外装のスタイリングこそアヴァンギャルドだが、真面目なプラットフォームに真面目なパワートレーンを載せた真面目なエンジニアリングのクルマだ。コンパクトなサイズにやや高いドライビングポジションは誰にとっても扱いやすい。
ただし、Q2はアウディだ。テストした1stエディションだと490万円、そのベースとなる「1.4 TFSI cod スポーツ」でも405万円と、(多くの)若者が気軽に手を出せる価格ではない。けれど「1.0 TFSI スポーツ」の364万円、「1.0 TFSI」の299万円ならなんとかなりそうだ。
1リッターモデルはカーナビが35万~39万円のオプションになってしまうが、若者ならカーナビは得意のスマホで代用しよう。ただ1.0TFSIスポーツの場合、オプションのカーナビを付けないとバーチャルコックピット(5万円)が付けられず、1.0TFSIの場合、カーナビを付けてもバーチャルコックピットを付けられないのは残念。
さらにいえば、1.0TFSIだとACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)や、トラフィックジャム・アシストなどを含むセーフティパッケージを選ぶことができない(ベーシックパッケージを選べばアウディプレセンスフロントを装備可能)。ドライブセレクト(エコ、コンフォート、ダイナミックなど車両特性を変えられる機能)やパーキングブレーキのホールドアシスト機能など、言わば便利装備、贅沢装備を削って安いグレードを設定するのは賛成だが、安全装備を削って価格を下げて「若者にも……」とアピールするのは、現実的にはどのメーカーもやっていることだが、プレミアムブランドのアウディにはぐっと我慢してほしかった。
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