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脱ランフラットを望みたいが新型BMW 3シリーズはもう先代には戻れないほど大幅な進化を遂げた

BMWらしいスポーティなエンジンに高剛性ボディが走りに好影響

今回試乗したモデルは現行ラインナップの中ではトップに位置付けられる330iのMスポーツ。今回の3シリーズでは日本専用チューニングが施された320iがラインナップされていることが話題だが、残念ながらこのモデルはまだ広報車が用意されていなかった。330iは2.0L直列4気筒ターボ・エンジンを搭載しており、最高出力は258ps、最大トルクは400Nmを発生する。そして8速ATを介して後輪を駆動する。

走り出してまず印象的なのは、やはりエンジン回転が滑らかでサウンドもスポーティというBMWらしい部分が新型でも感じられるところ。最近のターボ・エンジンはフラットトルクで回転にドラマチックな感覚が薄い一方、低回転からのトルクの太さと多段トランスミッションの知的な変速で、高回転まで回さずとも速度がのっていく特性となっている。それだけに回転を高めて加速するという味わいはなくなったが、さほど回転が上がらずともエンジン回転の滑らかさそのものは感じられるし、作り込まれたサウンドを届けてくれる。ライバルであるCクラスのエンジンは実用性重視で気持ちよさを生み出すような演出はなく、このあたりは3シリーズが差をつけている部分だろう。

258ps/400Nmを発生するだけに、1630kgのボディは軽々と動く印象。また新世代のアーキテクチャを採用していることもあって、ボディのしっかり感が極めて高く感じられるのも特徴だ。またボディ骨格が新しいからか路面からの振動や低周波のノイズもカットされており、室内の高い静粛性にも貢献している印象を受ける。また先代に比べて55kgもダイエットしたこともあって、ボディにはカッチリとした剛性を感じるのに、全体的にボディが軽く感じる走りを生み出している。

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