レクサス「LM」が前年比477%増と売れまくり。1500万円超の高額車をヒットさせるトヨタの“したたかさ”

レクサス LM

躍進の要因は「バージョン L」の追加

あるレクサス販売店関係者は、LM好調の理由について次のように話します。

「最大の要因は、2024年5月に6人乗りの『バージョン L』が追加されたことにあると思います。 それまで販売されていた4人乗りの『エグゼクティブ』は、多くのお客様にご興味を持っていただいたものの、やはり4人乗りであるという点がネックになってしまい、実際に購入されるケースはそれほど多くありませんでした。

おそらく、4人乗りかつ2000万円という高価格帯であるなら、大型のSUVやセダンを選びたいと考えるお客様が多いのかもしれません。

また、4人乗り仕様は車内でオンラインミーティングなどをおこなうビジネスパーソンの方をメインターゲットとしていましたが、クルマでの移動時間がそれほど長くない日本では、そうしたニーズがそもそも少なかったようにも感じます。

一方、6人乗り仕様であればさまざまなニーズを持つお客様にアプローチすることができます。 特に、多人数乗車が可能なプレミアムカーは少ないことから、そうしたクルマを求めるお客様にとってLMは数少ない選択肢となります。

もちろん、大人6人が余裕をもって乗車することができるという点で、大型のSUVやセダンとの差別化も図れます。そういった意味で、6人乗り仕様のバージョン Lはセールススタッフが売りやすいモデルでもあるんです」。