「ポロGTI」一般道&ミニサーキット試乗 見た目も走りもやりすぎない良さ
掲載 更新 carview! 文:塩見 智/写真:菊池 貴之
掲載 更新 carview! 文:塩見 智/写真:菊池 貴之
一般道とミニサーキットで試乗した。まず一般道の印象から。数カ月前に日本導入されたばかりの新型ポロは、先代に比べややサイズアップし、効率、安全性、ボディ剛性などが全方位的にちょっとずつ進化した。GTIも進化したポロをベースにつくった分、先代から劇的に変化した部分はないが、全体的に少しずつよくなった印象だ。
テクノロジーパッケージというオプションを装着すると得られるアクティブインフォディスプレイが新しい。ステアリングホイール奥のメータークラスター全体が10.25インチの液晶ディスプレイで、左右の回転計と速度計の間に地図を表示できるモードや回転と速度の表示を最小限にして地図を最大表示させるモードなどをステアリングの「view」スイッチを押すごとに切り替えられる。
乗り心地はノーマルポロに比べてやや引き締まっている。スプリング、ダンパー、アンチロールバーなどがGTI専用のスペックとなっていて、車高も10mm低い。とはいえ不整路でぴょこぴょこ跳ねるような低級な動きは見せず、快適な乗り心地を保っている。日本仕様はアクティブダンパーを用いるスポーツセレクト仕様が標準装備のため、ドライバーはスイッチ操作でダンパーの特性を「ノーマル」と「スポーツ」の2種類から選ぶことができる。そのダンパー特性を含むエンジン、トランスミッション、ステアリングの特性の組み合わせを「ノーマル」「スポーツ」「エコ」「インディビジュアル」の4種類から選ぶことができる。
ただしどの項目も振れ幅は控えめなので劇的に変化するわけではない。豹変までいかなくてもいいからもう少し明確に変化してくれたほうがわかりやすいとは思うが、この種のドライビングプロファイルについては、切り替えられるクルマよりも開発陣が自信をもって総合的に最良と思われる設定をひとつに決めているクルマのほうが好きだ。ノーマルのままハイペースで走ってみたが、乗り心地がよいわりにコーナーの連続でも安定しているのだが、ノーマルのポロもよかったことを思うと、特性を変えられる電子制御のおかげというより、そもそものMQB(VWの新世代プラットフォーム)の素性のよさによるものだろう。
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