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BMW X5海外試乗 ディーゼル&ガソリンの走り

3代目も正常進化へ

1999年、当時のSUVは現場作業車派生のモデルばかりだった。高速道路での安定性が高ければそれだけで評価された時代に、初代のX5はアメリカのアトランタで開催した国際試乗会においてサーキット走行を設定。フル加速とフルブレーキング、さらにはコーナーを本気で攻める機会を提供し、各国から参加したジャーナリストを驚かせた。

また、BMWはX5によりSUVではなくSAV(スポーツ・アクティビティ・ビークル)という独自カテゴリーを確立した。以来、2007年に投入された2代目X5を含めヒット作となり、2013年の8月までに130万台以上が販売された。しかも、X5が先駆けとなりX3、X6、X1を順次投入。現在ではXモデルの販売比率がラインアップの1/3に達し、BMWの成功を後押してきた。なおかつ、現行型の2代目X5はライフサイクルでは末期となる2012年になっても販売台数が対前年比で3.5%拡大するという実績さえ残していた。

こうした背景があるあるだけに、2013年9月にカナダのバンクーバーで開催された国際試乗会で披露された次期型のX5は、デザインやテクノロジーにおいて大きな変化はなく正常進化を実施した。この点についてプロジェクトリーダーのニルス・カウパ氏に聞いたところ「市場調査をしても多くの人はX5が大きく変わることを望んでいませんでした。たとえば、ポルシェ911もそうですよね。その意味でX5はBMWの中でも特別な存在といえます」と語った。

ただ、現行型と並べて見比べると次期型の印象は異なる。エクステリアは伸びやかで軽快になり、それでいて存在感が増している。後傾していたフロントグリルを立てたことでボンネットが長く見え、前後のフェンダーの張り出しをスッキリさせつつキャラクターラインの彫りを深くしたことで伸びやかさと軽快さを演出していた。

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