次の「ミニ」もキャラクターは同じ! 試作車の完成度やモデル&グレードを解説
掲載 更新 carview! 文:木村 好宏/写真:Kimura Office 29
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この先ミニブランドが目指すものは、やはり痛快なライフスタイル、そして環境、デジタル、電化である。今回「ミニ カントリーマン」(日本名「クロスオーバー」)のプロトタイプの助手席に乗ってまさにそう思った。
発表されているブランド戦略では、2030年以降にミニのラインアップからICE(エンジン)搭載モデルは消滅し、BEVオンリーとなる。こうした将来に対して個性的なミニはそれなりに首尾一貫したスタンスをもっていなければならない。ミニブランドはステータスシンボルとは無縁なクラスレス、しかもこれまでのように都会の中だけに縛られないワイドな選択肢となるべく準備が進められている。
ちなみに今回用意されたプレスキットはドイツ語、英語、中国語で用意されていた。これはこの3国がもっとも重要な市場だということを意味している。
カムフラージュで紹介された3台(上の写真)は手前から「クーパー」(3ドアハッチバック)、「エースマン」(「クラブマン」の後継モデル)、「カントリーマン」(日本市場では「クロスオーバー」)である。
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ファミリー内で最初に発売されるのはカントリーマンで、東ドイツのライプツィヒ工場で生産される。同じUKL-II(第二世代のFFプラットフォーム)をもった「BMW X1」や「iX1」が南ドイツのレーゲンスブルグ工場で生産されるのとは対照的である。
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UKL-IIはフレキシブルなアーキテクチャーで、搭載されるパワートレーンの種類は問わない。それゆえに次期ファミリーは世界市場の状況に合わせてBEVと、ガソリンもしくはディーゼルがおよそ50対50の割合で用意されるとミニの社長シュテファニー・ヴルストは説明する。
ミニのクラシックなフォームであるクーパーの基本は相変わらず3ドアハッチバックで、5ドアとカブリオレを加えた計3種が用意される。最もコンパクトな3ドアの全長は3.8mと予想されている。
新しいシリーズにはE、SE、そしてJCWの3つのバリエーションが用意される。BEVモデルに搭載されるパワートレーンはベーシックなEで40kWh、SEは54kWh、そしてJCWにはさらに大きな電池が用意される。カントリーマンに搭載される64.7kWhのバッテリーはCATL製である。
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ミニの生産はカントリーマン(クロスオーバー)を除いてZhangjiang(張江)にあるジョイントベンチャー企業のグレートウォールで行われる。一方ICE搭載モデルの生産は英国のオックスフォードと決まっている。
ベースになるミニ クーパーは元々BEV専用設計になっており、それゆえにICE搭載モデルには新設計のF5X NGと呼ばれるプラットフォームが採用される。そしてICEにだけ5ドアモデルが用意される。
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BEVとICEの両方に用意されるJCWは特別なモデルで他とは大きく区別され、BEVでは容量の大きなバッテリーと高出力モーターが搭載されるが、シングルモーターである。
ダッシュボード中央にはこれまでのような大型の円形インフォテインメント画面が用意され、多様なコネクティビティ性能が与えられている。インテリアはリサイクル素材のクロス製で、様々なキャビン内イルミネーションが用意され、当然ながら照明カラーの調光が可能だ。
昨年登場した新しいエースマンは4.07メートルの5ドアクロスオーバーデザインで、前述のヴルスト社長はこのニューシリーズがミニの文字通りのエースとなって、他ブランドからの乗り換えを期待していると語った。ここに紹介したBEVシリーズの充電能力は全て130kWで、最高速度は150km/hとなっているが、将来的に新しい電気モーターが採用されると180km/hまで向上する。
<写真:ミニ コンセプト エースマン>
さらにここに掲載したのは次期3ドアハッチバック「クーパー」で、ハリウッドでCM撮影中にスクープされたものである。基本的なボディスタイルやデザイン言語は変わらず。大きな丸形ヘッドライト、ナンバープレートを中央に配置するグリルを縁どるLEDシグネチャーランプ、また三角形のテールライトはユニオンジャックをモディファイしたデザインが与えられている。
<写真:スクープされた次期3ドアハッチバック>
正確な数字は発表されていないがボディサイズは4m以下、ホイルベースも2.5mとほぼ現行モデルと同等だと思われる。一方大きな円形ディスプレイをダッシュボード中央にもったインテリアもデジタル化はされているが、ミニオーナーにはアットホームな空間となっている。
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次期クーパーにはボディサイズに合わせて2種類のプラットフォームがある。小さい方は3ドアとコンバーチブル、大きな方が別項で報告したカントリーマン(クロスオーバー)である。小型プラットフォームはクラシックなアーキテクチャーでICEとEVの使い分けが可能、大型はEV専用となる模様で生産は中国のパートナーであるグレートウォールが行う。
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終わり
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