【軽EV戦国時代へ突入】ホンダ「N-ONE e:」が登場。来年はBYD参入で競争が激化…シェア拡大はここから進むのか？

スズキ、ダイハツ、トヨタの3社共同で開発したEV商用軽バン

バッテリー交換式の発展に期待する声も

電気自動車に対しては、「充電時間が長い」「バッテリーの寿命が心配」といった懸念がユーザーから挙げられることが多い。こうした課題の解決策として注目されているのが、バッテリー交換式EVの取り組みである。

この動きに呼応するかたちで、三菱自動車は25年9月から新たな実証実験を開始する。三菱ふそうトラック・バス、Ample、ヤマト運輸と連携し、150台超のバッテリー交換式EV車両および14基のバッテリー交換ステーションを用いた実証を東京都内で実施すると発表した。

バッテリー交換式EVは、従来の急速充電と比較して車両の待機時間を大幅に短縮できる点で、実用的なEVシフトの手段として期待されている。

三菱ふそう、Ample、ヤマト運輸の3社はこれまでにも複数回の実証を重ねてきたが、今回は新たに三菱自動車が参画。軽商用車ミニキャブEVをベースにした交換式車両を提供・整備する役割を担う。

今回の実証では、コンパクトかつ短期間で設置可能な専用ステーションを導入し、バッテリー交換を全自動で実施。目標は「5分以内の交換完了」であり、これはガソリン車の給油に匹敵する時間である。

さらに、手動交換を不要とすることで、ドライバーの身体的負担軽減にもつなげるとしている。

この仕組みが軌道に乗り、将来的に市販車へ応用されれば、充電待機時間やバッテリー寿命に対する不安は大きく軽減されるだろう。とくに物流業界においては、稼働率の向上に直結するため、その効果は大きい。

また、バッテリー交換ステーションは比較的小型で、販売ディーラーなどの既存インフラにも設置しやすいとされる。これが実現すれば、商用車だけでなく、乗用モデルへの展開も視野に入り、軽EV全体のさらなるシェア拡大が進むかもしれない。

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（写真：スズキ、ダイハツ、トヨタ、日産、ホンダ、三菱、BYD、ステランティス、編集部）