高い氷上性能を活かせ ガリットG5 実力チェック
掲載 更新 carview! 文:五味 康隆 /写真:トーヨータイヤ
掲載 更新 carview! 文:五味 康隆 /写真:トーヨータイヤ
高い氷上性能の理由には、ガリットG5がアイス路面での性能向上を望むユーザに向けて開発されたという背景がある。注目はそのコンパウンドだ。
そのカラクリは…まず、吸水効果の高い天然素材の竹炭を使った「吸水カーボニックパウダー」が路面とタイヤ間の水分を吸水。次に低温でも柔軟性を維持するナノレベルのゲル状組織「吸着ナノゲルゴム」が目に見えないアイス路面の凹凸を包み込み、路面にタイヤを密着させる。さらに鬼クルミの殻がアイス路面をひっかく。この3段活用のコンパウンド技術が高いアイス性能を発揮させる。メーカーはこのアイス性能を吸着力と表現しているが、試乗してみる大げさな表現ではないことが解る。
アイス路面での安心感は、グリップ力だけでは得られない。同様に大事なのが、そのグリップ力を的確に感じられるフィーリングがあるかどうかだ。その点、G5は素晴らしい。タイヤ全体の柔軟性に優れ、グリップレベルの低いアイス路面でもタイヤの“よれ具合”がシッカリと伝わってくるからだ。
言い換えれば、どれくらいタイヤが路面を捕まえているのか、あとどのくらいでタイヤが滑り出すのかといった感触を掴みやすい。さらに、多少路面が荒れていようともその柔軟性で懐深く外乱影響を包み込むので、グリップが安定しやすい。もちろん、ハンドルの切り足しに対する反応も素直だ。結果としてコントロールし易く、安心感が得られるわけだ。
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