たとえば中年おやじがミラ トコットに乗るとどう感じるのか？

ミラ トコット

本当の女子目線で作られたシンプルな軽自動車

ミラ トコットに関する詳細はcarview!内に山ほど掲載されているはずゆえ、そちらをご覧いただきたい。が、それでも「ミラ トコットとは何ぞや？」ということをごく端的に述べるのであれば、以下のとおりとなるだろう。

「本当の女子目線で作られたシンプルな軽自動車」

これ以前にも、ダイハツにはミラ ココアやムーヴ ラテなどの「女子目線」で作られたと思しき軽自動車はあった。しかしそれらは「女性のご意見を拝聴したうえで、男性チーフエンジニアが主導し作り上げたモノ」であったのだ。

そのせいだろうか、それらは「過剰にカワイイ感じ」だった。まるで昔のお人形さんが着ていたフリルだらけのワンピースのように。

しかし今回のミラ トコットは違う。

このクルマのターゲット層に近い7人の女性ダイハツ社員が、男性チーフエンジニアらのセンスや見解に「ちーがーうーだーろー！」と随時ダメ出しをしながら、現代の女性が本当に好んでいるセンス、すなわち「シンプル系ならではの良さ」みたいなものを最大限注入し、炸裂させた一台なのだ。

その試みはビジュアル面においては成功したと言って良いだろう。

見るからに「ベーシックなクルマ」ではある。だがそこにネガティブな印象はほとんどない。まるで「ちょっといい感じのOLさんが無印良品かどこかで吟味して買った、安価なんだけどセンス良しな生活雑貨」みたいな香りがプンプンしているからだ。

そして無印良品などの生活雑貨が決して女性専用ではないのと同様に、ミラ トコットも基本的にはユニセックスな、つまり「男女不問の全国民」が乗っても一向に構わないクルマかと思われる。

ならば、たとえば中年のおっさん（つまり筆者）がミラ トコットに乗ると、正味のところどう感じるのか？　次章以降、明らかにしてみよう。