萩原秀輝×新型Z4、刺激とラグジュアリー!
掲載 更新 carview! 文:萩原 秀輝/写真:BMWジャパン
掲載 更新 carview! 文:萩原 秀輝/写真:BMWジャパン
ダイナミック・ドライビング・コントロールを「スポーツ+」に切り替えるとダンパーの減衰力はかなり高めに維持されるので、路面が荒れていると乗り心地の硬さを意識することがある。DSCに含まれるトラクションコントロール機能も制限されるだけに、コーナーの立ち上がりでアクセルを踏みすぎればテールアウトぎみの姿勢になることも…。スピンに至りそうな場面ではDSCの全機能が発揮されるだけに大事に至る可能性は低いが、そんなことでキモを冷やすくらいなら「スポーツ+」はサーキットなどで設定するほうが得策だ。公道なら「スポーツ」でも十分に刺激的な走りが楽しめるので適度な高揚感も保てる。
それでいて、高揚させられっぱなしにならないところが新型Z4のもうひとつの魅力だ。ダイナミック・ドライビング・コントロールを「ノーマル」に切り替えるとダンパーの減衰力は低めに維持される。ステアリングのアシスト量も80km/hあたりまでは高めなので手応えはスッキリと軽くなる。アクセル操作に対する応答性も鋭さが抑えられるだけに、気軽にスポーツカーを走らせることができるのだ。乗り心地も、ランフラットタイヤを標準装備する(しかも試乗車は19インチ)ことが信じられないほど快適そのもの。路面にうねりがあると通過後にボディの動きが残ることもあるが、それは160km/hを超えている高速域かコーナーを攻めている場面だけ。日本の速域なら、ボディのムダな動きが気になることはなさそうだ。
そして、リトラクタブル・ハードトップを閉じてしまえば、ソフトトップを採用する従来型Z4では望むべくもなかった遮音性の高さも獲得できる。旧式な大型車の近くを走っている時などに騒がしい思いをしなくて済むし、高速道路で風切り音が室内に盛大に聞こえてくることもない。さらに、狭い空間に閉じこめられているような感じがしない。室内スペース自体が従来型よりも拡大し、ウインドー面積もサイドが40%、リアは見通せる範囲だけでも52%も大きくなっているので視界が広く日中なら室内が明るいからだ。こうした快適性の高さは、ラグジュアリークーペの領域にも達している。つまり、新型Z4はリアルスポーツとも呼べる刺激とラグジュアリークーペの快適性を見事なまでに併せ持っているのだ。
それでもなお、ナイモノネダリをしたくなる。ただ、新型Z4がソフトトップを採用していても従来型よりも軽くなることはなかったはずだ。イメージではなく本物のライトウエイト感が得られる、たとえばZ2の登場を期待するのはレポーターの本音ではあるけれど、まさにナイモノネダリといえそうだ。
ログインしてコメントを書く
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
永遠の謎?「インターチェンジ」と「ランプ」何が違うのか 首都高「小松川ランプ入口」が意味するものとは? 混乱招く「2つの専門用語」どう使い分ける
ハイエースの覆面って何よ…… 編集部が遭遇した覆面パトカー列伝
ニューウェイに続きさらなる離脱者も? レッドブル、上級スタッフ流出の噂も体制維持に自信
【試乗】このご時世にガソリンエンジンの魅力が味わえるクーペを導入! メルセデス・ベンツCLE200はクルマ好きのハートをくすぐる一台
ランボルギーニ・ウルスのプラグインハイブリッドモデル「ウルスSE」が発表
デザインはジウジアーロ! 走りのテイストはゴーカート! 軽自動車界に衝撃を与えた「スズキ・フロンテクーペ」が傑作すぎた
三菱『デリカD:5』ついにフルモデルチェンジへ! 車名は「D:6」!? 2025年内発表か
【MotoGP】ミシュラン、MotoGPルーキーのアコスタに詰められる。振動問題に「これは彼らが考えるべきこと」
マクラーレン、ノリスが初優勝も本領発揮は次戦以降? マイアミGPで大型アップデート投入も「コース的に効果を発揮しにくい」
守るARTA松下信治 vs 攻めるAstemo太田格之進。抜きつ抜かれつ&同門同士の極上の表彰台バトル
九州道接続の「中九州横断道路」一部有料になる?“早期整備”に向け熊本県と市が提案 その背景は?
ホンダ改良新型「ヴェゼル」登場 全長4.3mの人気コンパクトSUVがマイナーチェンジでどう変わった?
【年内納車も!】CX-80日本モデルは6月発表、8月予約開始。発売が遅れた“嬉しい理由”とは?
ゴルフにMINIにメルセデスに…初めての輸入車で絶対に失敗しない“王道” 5台とその理由
【くらべてみた!】人気沸騰中の本格オフローダー「ランクル250」と「ディフェンダー」 どちらがお好み?
【セダン好き集合】北米新型「カムリ」本国価格発表 かっこよすぎ…日本でも売って欲しいぞ!
【実車を見てきた!】アウトドアなクラウン「ランドスケープ」新型展示イベントに登場!
【目からウロコ!】ランクル250が注文できなかった人へ、次の一手は何をするのがベスト?
【日本人は知らない】超高級車に超実用車! 成功が見えてきた新顔「アメリカンEV」の世界を紹介
【ついに乗ったぞ!】「ランクル250」オフロード試乗 プラドからの進化、300との違いを実感!
欧州高級ブランドより200万円は安そう! 夏発売「クラウンエステート」の絶妙な商品力に注目