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リンカーンMKX 個性も迫力もアメリカンサイズ

洗練された質感と使い勝手

まずはインテリアを見て行こう。アメ車の居住性は昔から定評がある。絶対的なボディスケールを活かした、伸びやかな室内空間設計において彼らは一流だ。全長こそレクサスRXなどと変わらないが、全幅はひと回り大きな1930mm。サイズのアドバンテージは横方向のゆとりとして明確に実感できる。

注目はその先。「アメ車は確かに広々としているけど室内の使い勝手がね…」と言った声も聞くが、今やそんな先入観は時代遅れだ。MKXの各種アメニティは使い勝手に優れ、クオリティも高い。少し細かく見て行くことにしよう。

運転席周りの細かな収納スペースは、その使い勝手も良い。またリアシートは左右独立型で、角度調整幅の大きいリクライニング機能が備わる。リアゲートはパワーゲート式で、リアシートは荷室側からスイッチ操作一つでを倒せるし、その時にヘッドレストが前席に引っかかるような使い勝手の悪さもない。荷室はフラットにできるし、積載性も十分だ。ツボを押さえた作りには感心してしまう。

もはや最新のアメ車、それも・フラッグシップ&プレミアムSUVに昔ながらのおおざっぱなイメージなどはないのだ。その細かいところにまで気配りが行き届いたつくりには日本車的なイメージさえ漂い、スケールの大きな空間設計とともに、使っていてホッと落ち着く瞬間が何度もあった。

ややルーズに張られたアメ車伝統のレザーシートも、個人的な好みはやや違うものの、革の質感などは上々。国産車で言えばホンダ車のレザーシートに近い雰囲気だ。

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