あの日産「サニー」が生きていた！ SUV全盛の“逆風”の中、中国で大ヒット「N7」とともに大幅進化。日本導入はあるのか？

マキシマ

「サニー／ブルーバード」を継ぐモデルの国内導入の可能性

では、日本市場においては今後どうなるか。日本では中国製セダンが導入された例はなく、今後も輸入される可能性は低い。

北米生産モデルに目を向けると、かつて日産は「マキシマ」という北米で人気の高級セダンを日本で展開した例がある。

セントラも元は日本市場向けの「サニー」の北米版として登場。サニーの生産終了後も進化を続け、サイズも装備も立派なクルマへと変貌を遂げている。

これはセントラに限らず、日本ではかつて「テラノ」として販売されたSUV「パスファインダー」なども同様で、国内でも需要がありそうなモデルが存在している。

全体として日産のセダン戦略は、米国の縮小均衡と中国の拡大基調という二極化の中で揺れている。米国では需要減少により整理が進む一方、中国では旧型活用やEV投入など積極的な展開が続く。

日本市場においては、海外モデルの導入可能性が今後の注目点だ。セダンが世界的に減少傾向にあるのは事実だが、中国での成功例が示すように、戦略次第では依然として成長の余地はある。

今後、日産がどの市場に注力し、どのような差別化を図っていくのか。その選択はブランドの将来像を大きく左右するだろう。

（終わり）

（写真：日産、トヨタ）