【幻想崩壊】補助金頼みでも売れないBEVが、なぜ今“高すぎ・使えない・価値が落ちる”の三拍子揃ったしくじり車種になったのか
掲載 更新 carview! 文:編集部 211
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そもそも徐々に販売台数が増え、量産効果で価格が下がり、皆が買えるようになってさらに安価になる――これが資本主義の自然な流れだ。しかし、充電環境や航続距離など実用車として解決すべき問題を抱えたままのBEVを、補助金漬けで無理やり普及させたツケが回ってきたとも言える。
また、バッテリー劣化によるリセール価格への不安も大きな懸念材料だ。特に日産「リーフ」の初代モデルは、同年式の内燃機関モデルより割安で取引されており、「BEVは下取りが安い」というイメージが定着してしまった。
こうした状況はドイツや北米ブランドのBEVだろうと似たような体たらくとなっていて、一度付いたイメージは払拭が難しい。根本的には、バッテリーの経年劣化は避けられず、交換に百万円単位の費用がかかる点でプロダクトとしての限界があるとも言える。
BEVは次世代の象徴として期待を集めたが、補助金頼みの販売戦略や充電環境の遅れ、バッテリー劣化の不安を抱えたまま普及を急いだ結果、限界が見え始めている。
確かにアーリーアダプターや都市部で自宅充電環境を持つユーザーには魅力的な選択肢となり得るし、少なくないデメリットを承知の上でBEVの魅力を楽しむというのであれば止める筋合いはない。
しかし、遠出が多い人やリセールを重視する層にとっては依然リスクが大きいのも事実だ。電動化の波が熱狂から現実路線へ変わりつつある今こそ、ユーザーには冷静な判断が求められる。
正直、これから数年の間にエンジン車を取り巻く規制などの状況が急変するとはとても思えないのが現状だ。そうであれば、流行やキャンペーン価格に惑わされず、ライフスタイルや将来の維持コストを踏まえて購入を検討することが、賢い選択につながるだろう。
(終わり)
(写真:スズキ、日産、ホンダ、メルセデス・ベンツ、フィアット、テスラ、ボルボ)
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