夢の技術「スカイアクティブX」終了のニュースは本当? 噂の「スカイアクティブZ」との関係は?
掲載 carview! 文:山本 晋也/写真:マツダ 114
掲載 carview! 文:山本 晋也/写真:マツダ 114
そんなマツダは、次期エンジンとして「スカイアクティブZ(SKYACTIV-Z)」を開発しています。現時点では決算発表で、次世代エンジンとして開発していることが明らかにされたレベルで、技術的な要素としては「ラムダワン燃焼を使い」、「スーパーリーンバーン燃焼を実現」するという断片的な情報しか出てきていません。
はたしてスカイアクティブZはスカイアクティブXの後継エンジンといえるのでしょうか? 筆者が入手した情報をパズルのように組み合わせていくと、ZとXはまったく異なる方向性のエンジンのように見えます。
エンジン技術に通じていれば、ラムダワン燃焼(空気と燃料が最も効率の良い比率の“ラムダ=1”で燃焼すること)とスーパーリーンバーン(ラムダ=1よりも薄い燃料で燃焼すること)が同時に成立する状況というのは、多量のEGR(排気ガスの一部を燃焼室に再循環させて燃焼や吸気の効率と排ガス浄化性能を高める)と、少しのフレッシュエアを吸い込んだ燃焼室に、フレッシュエアに適切な量のガソリンを噴射するといった燃焼を想像するでしょう。
仮に、スカイアクティブZがそうした燃焼をしているのであれば、レスポンスという点ではあまり期待はできません。むしろ、シリーズハイブリッドのようなエンジン負荷が一定の発電に特化した使い方にマッチしたエンジンとなるはずです。
多量のEGRを前提とした燃焼だと、排気量に見合った出力を得るのは難しいため、想像しているより大きめのエンジンとなる可能性もありそうです。おそらく4気筒で、排気量は2.5Lくらいのイメージでしょう。さらに、スカイアクティブZにはスカイアクティブXで培った技術を応用しているという話もありますから、もしかするとスーパーチャージャーを組み合わせているかもしれません。
・・・今回の推測は限られた情報を組み合わせただけですから、当たるも八卦当たらぬも八卦レベルの話です。それでも、スカイアクティブXはMTと組み合わせてエンジンメインで走るクルマ用の究極ユニットとして、スカイアクティブZは発電メインのハイブリッド用ユニットとして両雄並び立つ、といった近未来になると筆者は想像しています。
(終わり)
(写真:マツダ)
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