【MT超えの快感】バーチャルが生み出す本物以上の体感…ホンダ新型「プレリュード」の“エスプラスシフト”がスポーツカーの常識を覆す

新型プレリュード

バーチャルなのにリアル。本物を超えるドライビング体験

このエスプラスシフトがもっとも魅力を発揮するのは、シフトダウン時です。

ドライブモードを「スポーツ」に設定し、パドルシフトをテンポよく操作すると“パーン、パーン”と小気味よいエンジンサウンドが室内に響き渡ります。同時にタコメーターの針が俊敏に跳ね上がり、確かな減速感と一体感を味わえます。

そのレスポンスは、筆者の予想を大きく上回るものでした。試乗前は「バーチャルシフトなんてギミックだろう」と考えていたのですが、実際に走らせてみると、むしろリアルMTよりも“イメージ通り”のダイレクト感がありました。

とくにシフトダウン時の回転上昇の鋭さは圧巻で、まるで二輪のスーパースポーツに搭載されるクイックシフターのよう。このレスポンスをハイブリッド車で味わえるとは思いもしませんでした。

さらに興味深いのは、エスプラスシフトの変速比が固定されていない点。マニュアル車で「2速と3速の中間が欲しい」と思うような状況でも、制御が微調整され、常に最適なギア比を選んでくれる感覚があります。

つまり、ドライバーの感覚に寄り添う“パーソナライズされた変速”が実現しているのです。