プジョーRCZ国内試乗 味付け異なる2グレード
掲載 更新 carview! 文:河口 まなぶ/写真:菊池 貴之
掲載 更新 carview! 文:河口 まなぶ/写真:菊池 貴之
見た目の仕様をしっかり叩き込んだ上で、次は走りについて悩んでいただきたい。というのも走りの違いは実は、見た目にも大きく関係する話だからだ。
誤解を恐れずに言い切ってしまうと、「走りには刺激こそ最重要」というのであれば間違いなく200psの左ハンドル6速MT19インチがオススメだ。
最近のプジョーの他車はもちろん、シトロエンやMINIにも搭載される1.6リッターの直噴ターボは、この200ps版にのみ「サウンドシステム」と呼ばれる吸気共鳴機構を備えることで、右ハンドルの156ps版と比べると正直同じエンジンとは思えぬほどの快音を発する。アクセル操作を音で表現しているとでも言えるほどで、疲れている時などは煩わしいでは…と思うぐらいだ。そんな快音エンジンゆえにMTで操るのは文句ナシに楽しい。ここに苦を感じなければこの仕様を選ばない理由はない。
さらに乗り味走り味に関しても、右ハンドルの18インチとは全く性格が異なる。左ハンドル19インチの性格はひと言「判りやすさ重視」。実は左ハンドルはサスペンションも19インチ装着前提のセッティングで、それだけにハンドリングと乗り心地のバランスも良く、リアがトーションビームのサスペンションながら電子制御可変ダンパーを与えないクルマとしてはかなり19インチを履きこなしている。
その上専用チューンのサスペンションらしく19インチのグリップ力を引き出すことにも長けていて、コーナリングでは相当にグイグイと鼻をインに向けていく。その感覚はFFを忘れるほどで、正直まだ入っていくのか? と思えるほど限界の高いコーナリングを披露する。だから余計に、悩ましさを覚えるのだが…
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