Fタイプ クーペに海外試乗 英リアルスポーツの実力
掲載 更新 carview! 文:清水 和夫/写真:ジャガー・ランドローバー・ジャパン
掲載 更新 carview! 文:清水 和夫/写真:ジャガー・ランドローバー・ジャパン
バルセロナから西に200km入った丘陵地帯に新しいサーキットが誕生した。一周5km強のサーキットはアップダウンがあり、Fタイプ Rならストレートで260km/hに達する。助手席にインストラクターが乗り込み、私がステアリングを握る。恒例のコンボイ走行ではなく、助手席のインストラクターが叫ばない限り、スロットルは全開だ。
サスペンションをスポーツモードにしてチャレンジする。ハンドリングは非常にご機嫌で、フロントエンジンとは思えないほどターンインはシャープ。前後重量配分はほぼ50:50なのでトラクションも十分だ。
Fタイプ Rには魔法のLSD(と個人的に思っている)、電子制御のEデフが備わる。さらにDSC(横滑り防止装置)でアンダーステアも見事にコントロールされるが、私はアンダーステアを出さないのでサーキットでは不要だ。スポーツモードは横滑り防止装置のしきい値が下がり多少の横滑りを許容してくれるが、思った以上に安全面に振られていた。
トルコンATであるのを忘れてしまいそうなレスポンス鋭い8速ATは、パドルシフトで小気味良く操作できる。発進でもたつくツインクラッチ(DCT)はよくできたトルコンATに敵わない、という私の持論が証明されたみたいだ。連続のホットラップでも音を上げないカーボン製ディスクは、ブレーキダストも出ないからシティ派にもおススメしたい。バリュー・フォー・マネーで評価すると、Fタイプ Rのカーボンブレーキ付きが最もおススメなグレードかもしれない。
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