ミニバンのセレナにも「e-POWER」。走りや新機能をプロトタイプで確認した
掲載 更新 carview! 文:塩見 智/写真:篠原 晃一
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発進から1、2秒たったらエンジンがかかるのだが、ノートよりも静粛性に気を使っているのがわかる。フロントガラスを遮音フィルムを中間に挟んだタイプに変更し、フロアの遮音材を4層構造にするなど、これまでのセレナに対し大小25カ所の遮音対策が追加された。さらにエンジンの特性変更によって、ノートが基本2400rpmで回していたのに対し、2000rpmとより低い回転数で回しており、その点でも静粛性が向上した。e-POWERを含むハイブリッド車は挙動とエンジン音の高まりが必ずしもリンクしないため、よけいにエンジン音が気になるものだが、セレナe-POWERの遮音レベルなら、同乗者から不満が出ることはないはずだ。
モーター駆動の恩恵は加速時とともに減速時にも感じられる。アクセルペダルを戻すとその瞬間から波打つことのない減速Gが立ち上がる。大げさに言えば新幹線の減速感だ。エンジン駆動車のエンジンブレーキよりも強い減速感のため、運転し始めは戸惑うかもしれないが、慣れればアクセルオフだけで好みの位置で停止できるようになる。ミニバンということを考慮し、高速走行時の減速Gの立ち上がり方はノートよりも弱くしてあるという。アクセルを戻してもマイルドにしか減速しないということだ。ミニバンの場合、乗員は高い位置に座っているため、わずかな挙動変化でも感じる揺れが大きいので、その点を考慮して弱めたのだそうだ。街中ではノートと同じようにアクセルオフで強い減速Gが発生するので、ワンペダルドライビングで発進、加速、巡航、停止のすべてをコントロールできる。
走行モードはノート同様、ノーマルモード、エコモード、Sモードの3つ。Sモードがe-POWERの特性を最大限活かしたモード(ここまでの報告の印象はSモードでのもの)で、ノーマルモードは通常のエンジン駆動車のようにアクセルオフで空走するモード。せっかくe-POWERを買う人にとっては不要に思えるが、複数のクルマを乗り換える人が混乱しないよう設定しているそうだ。エコモードは出力をやや落として効率を高めるモードだ。
※校正時に「e-Pedal」と追記していましたが、執筆者の指摘で削除しました(3/1)。ログインしてコメントを書く
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