新型フリードにチョイ乗り。ハイブリッド+4WDも選べる多目的ミニバン
掲載 更新 carview! 文:塩見 智/写真:市 健治
掲載 更新 carview! 文:塩見 智/写真:市 健治
新型は全長4265mm、全幅1695mm、全高1710mm、ホイールベース2740mmと、先代よりも60mm長くなり、5mm低くなった。全幅は元々5ナンバーいっぱいなので同じ。ホイールベースも変わらない。6人乗り仕様の場合のウォークスルーをしやすくするため、リクライニング機構を薄くつくるなどの涙ぐましい努力によって、車幅が変わらないのにカップルディスタンス(左右シート間隔)を1列目で50mm、2列目で25mm拡大した。先代のキャッチフレーズは「最高にちょうどいい」だったが、新型は「ダントツにちょうどいい」だという。これについてはどっちがすごいのかよくわからない。
シートアレンジはいく通りもある。フリードは1列目と2列目を使ったフラットモードもあれば、2列目と3列目を使ったフラットモードもある。荷物をたくさん積むならフリード+が便利。感心したのは、フリード+の前席を一番前へ追いやってシートバックを前傾させ、後席の座面を起こしてから背もたれを前倒ししてフラットなスペースをつくりだした状態。上の写真を見ていただければわかるように、この状態だと大人ふたりが足をのばして寝られるし、前傾させた前席シートバック裏を背もたれにして後ろ向きに座ってもリラックスできる。
さらに、この状態でできたフラットスペースに合わせたサイズのラゲッジクッションマットも「ホンダアクセス」のオプションとして設定されていて、会場に用意されていたので横になってみたら数秒で寝そうになってしまった。このサイズでふたりまでが最も快適に車中泊できるクルマではないか。
新型では駆動用バッテリーを前席下へ搭載したことで低床化され、(4WDでも)そのフラットスペースの下に結構な荷室スペースがある。荷物をここへ突っ込んでフラットスペースを丸々使える。絶対的なサイズが限られたクルマのシートアレンジはカタログを彩るだけで本当は使えないのが多いが、フリード+の場合、実際に座ってみて、寝てみて使えると思った。このあたりは昔からの日本車の真骨頂で、外国車に対する大きなアドバンテージだと思う。何十キロもあるシートを取り外せたって、それマンションの8階まで抱えて上がれというのか! って思うばかり。格納できないと。
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