衝撃のタンクターン! BYDの超高級SUV「U8」は日本での知名度アップに繋がるか【動画アリ】
掲載 carview! 文:編集部 22
掲載 carview! 文:編集部 22
ついに開幕した「ジャパンモビリティショー2023(以下:JMS23)」。
従来の“モーターショー”から“モビリティショー”へと名前が変わり、「乗りたい未来を、探しにいこう!」というテーマを掲げ、各社から未来のモビリティが多数発表された今回のショーですが、昨年日本に上陸した中国の自動車メーカーであるBYDが初出展。国産メーカーと遜色ない広々としたブースの一角に、ひときわ異彩を放つ1台が展示されていました。
それがBYDのハイエンドブランドである「仰望(ヤンワン)」の最新BEV「U8」です。
>>上陸から半年経ったBYDの現在地。ランボ顔150万円EVでゲームチェンジなるか?
担当者曰く、日本導入の予定は今のところなく、あくまでもBYDの技術を体感してもらうための展示とのことですが、全長×全幅×全高=5319×2050×1930mmの堂々とした体躯に、最大出力1100ps以上(!)、最大トルク1280Nm(!!)を発揮する4つのモーターを搭載し、走行可能距離はCLTCモードで約1000km(!!!)、おまけに水陸両用(!!!!)というてんこ盛りのスペックを引っ提げ、中国での現地価格は日本円換算で2000万円オーバー。しかもかなりの引きがあるという超高級SUVです。
ネットでは「ディフェンダー」似とも言われているどこか既視感のあるフォルムに、スワロフスキーを散りばめたかのようなキラキラ系フロントフェイスはそれだけでもインパクト絶大ですが(良い悪いは置いておいて……)、なんとこの車両、「タンクターン」なる動きができるというです。
タンクターンは、独立した4つのモーターを個別に制御することで360度その場で回転するモード。説明だけ聞けば「だから何だよ!」というツッコミが入りそうな気もしますが……実際にターンを間近で見ると、見たことないクルマの動きに脳の理解が追いつかない不思議な感覚に囚われます。スペックだけでも驚きなのに、その動きにさらに衝撃を受けます。
タンクターンの様子は4:45あたりから
しかもこれがただのコンセプトモデルではなく、実際に市販されているというの三重(?)の衝撃。なお、会期中は毎日タンクターンの実演があるとのことです。
BYDのブースでは、ドリキンことレーシングドライバーの土屋圭一氏のトークショーも行われ、土屋氏は「BYDのエンジニアはとにかく若かった」と語っており、日本の自動車メーカーであれば絶対にNGが出そうな機能を、常識に囚われない柔軟な発想で搭載してしまうあたりにBYDの若さと勢いを感じます。
ちなみに、Z世代の編集部員に「中国の自動車メーカーってどう思う?」と聞いたら、「え、コスパ良さそう♪」とキラキラした目で返ってきました。補足ですが、BYDは2022年に年間180万台のBEVを販売した世界一の電気自動車メーカーで、日本でもすでに9月末までで850台以上の販売実績があるとのこと。
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そのほかにも、メルセデス・ベンツと共同開発した「デンツァ」ブランドのBEVミニバン「D9」もお披露目(こちらもネットではアレに似ていると話題に……)。
ボディサイズは全長×全幅×全高=5250×1960×1920mmで、先日発売となったレクサスの超高級ミニバン「LM」よりやや大きいサイズ。展示はBEVだけですが、中国ではPHEVも存在し、2022年8月の発売以来10万台を超えるヒットモデルとなっているとのことです。
先の担当者曰く、「D9も現時点で日本導入の計画はないが、日本においてミニバンの需要が高いのも理解している。ゆくゆくは市場の声に応じて車種投入を検討していく」とのことで、日本のBEVのミニバン需要も気になるところ。
さらに24年の春には、「アット3」「ドルフィン」に続き、ハイエンドBEVセダンの「シール」が日本でも発売予定。国内ディーラー網は2025年までに100店舗以上を目指しており、BYDの本気度は相当なもの。
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バッテリーの劣化や充電インフラなど未知の部分や課題もあるBEVですが、確実に、そしてヒタヒタと、無視できない存在へと成長してきていることを実感した今回の展示。タンクターンがネットで大バズりして、その名が一躍全国の一般層にまで浸透したら、まずは日本での知名度を高めたいBYDにとって今回の出展は大成功と言えるかもしれません。
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