2シリーズ グランツアラーに試乗。7人乗りにもBMWらしさは健在か?
掲載 更新 carview! 文:岡崎 五朗/写真:菊池 貴之
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ディーゼルというと不快なガラガラ音を思い浮かべる人もまだ多いと思う。たしかに、アイドリング時に耳を澄ませば遠くの方からわずかにディーゼル音が聞こえてくる。といっても音量は小さめだし、ガラガラというよりはカラカラという音に近い。ガソリンエンジンとは違う音だが、不快かといえば決してそんなことはない。ディーゼル音が目立ちやすい発進直後を含め、この最新4気筒ディーゼルの静粛性は相当に優秀だ。
このエンジンの最大の魅力は低中速域の太いトルクにある。3.3L自然吸気エンジン並みの330Nmというトルクをわずか1750rpmから発生するといえば、だいたいのイメージをつかめるはずだ。アクセルをわずかに踏み込むだけで豊かなトルクが車体を軽々と押し出し、8速ATはリズミカルにシフトアップしていく。
一定速度での巡航から加速する際も、速度の伸びは右足の動きに完璧にリンクする。踏み込んでから速度が上がるのを待つとか、回転数がポーンと跳ね上がって唸りながら加速するとか、そういう余裕のなさとはまったく無縁。どんなシーンでも力強くて気持ちのいい走りを満喫できる。レッドラインこそ5400rpmと低めだが、そこまで一気に回りきる吹け上がりのよさも、ディーゼルとはいえBMWエンジンらしさを感じる部分だ。
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