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W12とV8ターボ、2台のアウディ旗艦モデルに乗った

百聞は一見にしかず

アルミと鉄とプラスティックとガラスでできた工業製品でありながら、そこに表現されているのは間違いなく「芸術」だ。細部にまで宿る美意識の濃密さは、BMW 7シリーズ、レクサス LSといったライバルたちを寄せ付けないレベルに達しているし、先日フルモデルチェンジしたメルセデス・ベンツ Sクラスにもまったく見劣りしない。

百聞は一見にしかず。買う意志がなくてもいいから、ぜひともディーラーに行って実車を眺めてみて欲しい。そうすれば「質感」という曖昧な言葉の意味をたちどころに理解できるに違いない。

化粧パネルの素材などは違うものの、インテリアは両車に共通だ。ただしホイールベースを125mmストレッチしたA8 L W12 クワトロには、ショーファードリブンを前提としたきわめて贅沢な後席が用意される。乗車定員を4人に割りきって設置したセンターコンソールには各種操作スイッチや折りたたみ式テーブルをビルトイン。10.2インチディスプレイを左右に装備するほか、オプションの電動調整式リラクゼーションシートを選択すれば、助手席を前に倒して、ただでさえ広い空間をさらに拡大できる。さすがに飛行機のファーストクラスとまではいかないが、ビジネスクラスに近い快適性だ。

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