受注停止中だが…CXじゃないマツダのSUV、しかもロータリーEVって正直どうなの? 「MX-30 R-EV」に改めて試乗
掲載 carview! 文:小林 和久(株式会社ヘンシュウシャ) 138
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マツダが世界で唯一、実用化とともにモノにしたロータリーエンジンを搭載した「MX-30 ロータリーEV(以下、R-EV)」により、ロータリーエンジンは復活しました。
「MX-30」は2020年に発表されましたが、当初のパワートレインは、「CX-30」にも使用されるe-SKYACTIV G 2.0のマイルドハイブリッドエンジン。その後、2023年にロータリーエンジン搭載のR-EVが追加されました。
デザイン上の特徴は、他のマツダ車と同様にKODO(魂動)デザインと呼んでいますが、明らかにCXシリーズなどとは違った印象です。
あえてわかりやすいカッコ良さを見せようとしていないような、無印良品的なシンプルさが、現行マツダ車の中にあっても、他メーカー車と比べても十分に個性的です。
個人的には正直に言って登場時から「マツダ車らしくないなぁ、これがカッコ良いのかなぁ」と疑問に思っていましたが、今回しばらく付き合ってみると、素直でスムーズな綺麗さを感じるようになってきました。
よく見ると、面構成などは単純でなく、フロントからリヤにかけての繋がりなど、絶妙に自然なラインでまとめ上げられているのがわかります。かつて巨匠ジウジアーロ氏がデザインしたいすゞ「ピアッツァ」のようなイメージさえ沸いてきます。
そして、その個性を最大限に発揮しているのが観音開きドアです。今の若い人に観音開きが通じるのかわかりませんが、フロントドアは普通に前側ヒンジで開き、短いリヤドアは普通とは逆に後ろ側にあるヒンジを支点に開閉するのです。最後のロータリーエンジン車「RX-8」のものと同じです。
RX-8の場合、「本来なら2ドアのスポーツクーペにプラスでリヤドアがあると便利だなぁ」という声もありましたが、本来4ドアが一般的なSUVのリヤドアが短くなって逆向きに開く。さらに言えば、前ドアを開けなければリヤドアは開かず、リヤドアを先に閉めなければ前ドアを閉めることができず…といった制約が増えたと感じることがあるのも事実。
ここは考え方を変えて、「世界初の2+2ドアクーペSUVなんだ!」と思うようにすれば納得がいく…ような気がします。実際に使うと便利、という声も聞こえます。
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