市販車による世界初の“レベル3自動運転”を実現したホンダ レジェンドで首都高を走るとどうなる?
掲載 更新 carview! 文:塩見 智/写真:篠原 晃一 126
掲載 更新 carview! 文:塩見 智/写真:篠原 晃一 126
なんだかんだ言って、生きているうちに公道で自動運転を体験できたことに感動した。もちろんそれが可能になる条件は複雑多岐であり、いつでもどこでも可能なわけではないが、とにかくこの日、公道を走行するクルマの運転席で手足をだらりとリラックスさせ、車載モニターに映るDVDをじっくり視聴したのだ。日本の自動車史に残る出来事なのは間違いない。そして個人の自動車史としても最大級の体験として忘れないと思う。
2020年11月、ホンダは「レベル3」の自動運転に必要な国土交通省の型式指定を世界で初めて取得した。レベル3とは、国が定める自動運転の定義のうち「一定の条件下でシステムが周辺の交通状況を監視するとともに運転操作を代行します。システムが使用可能な条件から外れる場合は、警報を発して直ちにドライバーに運転交代をすることが求められます」というもの。そして先日、ついにその技術が盛り込まれたレジェンドが発売された。メディア向け試乗会が開かれ、首都高湾岸線で試乗した。
なにはともあれどういう体験だったかをお伝えしたい。首都高を交通の流れに沿って走行中、ACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)をセットすると、同時に車線維持支援システムも作動し、システムが先行車との間隔を一定に保ってくれるとともに車両が車線中央を維持するようにドライバーのステアリング操作がアシストされる。世に広く普及する「レベル2」の運転支援機能だ。
レジェンドの場合、セットしてしばらくすると「ステアリングから手を離すことができます」という案内が出る(自動車専用道路に限る)。おそるおそる手を離すと、ステアリングに手を添えていた段階と同じように車間が一定に保たれ、車線の中央を維持して走行する(ハンズオフ機能)。この段階で手足は操作から解放され、自動運転のような状態となるが、これはレベル2の運転支援機能が作動している状態。車種によって作動条件は異なるが、「日産 スカイライン」「スバル レヴォーグ」「BMW」の各モデルにも同様の機能が備わる。
手足の操作は自動化されるが、ドライバーの監視義務は残り、前方を注視していなければならない。ドライバーを監視するカメラが前を向いているか、目を閉じていないかを常時チェックし、よそ見をすると機能がキャンセルされる。そして何よりも、事故が発生した場合、責任はドライバーにある。
そしてハンズオフを伴うレベル2の高度な運転支援機能を作動中に、速度が30km/h未満となると、またメーターに案内が出るとともにダッシュボードのLEDランプが青く点灯する。これこそがレベル3の自動運転機能が作動した合図だ。同時に地図を表示していた12.3インチモニターがDVDモードに切り替わり、ホンダがあらかじめセットしていた『野生の王国』(←古い!)的な映像が映し出された。
レベル3の自動運転では、走行中にもかかわらずDVD映像が映し出されたことからわかるように、レベル2の運転支援では必要だったドライバーの監視義務がなくなる。特に見たいわけではなかったが、視線を前方から『野生の王国』的映像を映すモニターへと移動する。レジェンドの動きは変わらず、周囲の流れに沿ってスムーズに走行していく。視線をより下げてモニター下にあるエアコンスイッチなどを凝視して操作するが、安心感のある走行が保たれる。
手足の状態自体はレベル2の運転支援時と変わらないので、いざレベル3の自動運転状態に突入すると、“あ、今がその状態か”と拍子抜けする。だがその状態が続くに連れ、じわじわと感動が押し寄せてくる。さっきまでなにか喋っていた後席の編集スタッフとカメラマンもいつの間にか黙って自動運転状態を味わっている。説明のために助手席に乗ってもらったレジェンドの評価ドライバーだけは、何度も体験していることだからか表情を変えていなかった。
ログインしてコメントを書く
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
スポーツ走行もツーリングだってイケちゃう! 守備範囲の広いミドルクラスの「スーパースポーツ」バイク3選
[RX-7]と[510ブルーバード]を借りられる!? [オジサン]感激で嬉し涙が止まらねぇぇぇ
【ワールドプレミア】新型アウディA6アバント登場 アバントの歴史に新章
ネオクラシックのスカイラインなど…クラシックカーフェスティバル in アグリパークゆめすぎと
【CG】ホンダ新型「フィット」!? 丸目ヘッドライトな「旧車デザイン」が超カッコイイ! 2026年にも全面刷新!?な予想CGをデザイナーが作製
BMW新型「2シリーズ グランクーペ」は528万円から…日本の道路事情にジャストサイズが嬉しい! ガソリンだけでなくディーゼルもあります
「安ウマ」で人気のホンダWR-Vがもっと「ウマ味」をプラス! 弱点だった「上質感」が加わってバカ売れ確実!!
アルピーヌF1、2026年に勝利&2027年タイトル争い!? 相談役のフラビオ・ブリアトーレが強気予想
愛犬家必見! シュコダと獣医師の新たな研究で、犬は電気自動車を好むことが判明
ホンダ「ホーネット2.0」 最新モデルをインドで発表
国交省、新たな図柄ナンバー 十勝・日光・江戸川・安曇野・南信州 5月7日に交付開始
革同等のプロテクション性能! OXFORD「スーパー ストレッチ ジーンズ」がクラウドファンディングに登場
「左折時にやたら右に膨らむ」「夜ライトをつけない」みたいなクルマに遭遇した時どうするとよいのか?
【素朴なギモン】“車両保険”は必要か否か?加入するかどうかの「なるほど!」な判断基準を解説
レクサス「LX」改良。“鉄壁の新ハイブリッド”搭載、1450万円~…「オーバートレイル+」、“松山英樹仕様”も
【ミツオカがまたまたやった!】終売決定のカローラフィールダーを“魔カスタム”でリバイブさせた「リューギワゴン」特別仕様車が限定爆誕
ホンダ「WR-V」一部改良。鳴り物入りのコスパ王に“テコ入れ”が必要になった理由とは?
【新型公開】最新BMWデザイン採用「2シリーズグランクーペ」発売。日本の道路にちょうどいいサイズ
【日本車か外車か問題】“輸入中古車評論家”を自称していた自動車ライターが「欧州車崇拝」をやめた理由
【あの頃、あいつは峠で神となった】2代目「CR-X」 “ホンダの元気”を象徴したコンパクトホットハッチ
アウディ新型「A5」発売。“A4の内燃機関モデル”を統合、代名詞“シングルフレームグリル”はどう進化?599万円から
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!