マツダ最後のロータリーRX-8をいま一度味わい、未来へ想いを馳せた
掲載 更新 carview! 文:山田 弘樹/写真:篠原 晃一
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デビューは今から15年も前の2003年。2012年の生産終了から既に6年を経過しながらも、エイトの走りは新鮮だった。唯一無二のロータリーエンジンを搭載することもあるけれど、それだけじゃない。2000台限定であるこの「SPIRIT R(スピリットアール)」こそ大台を超えたが、当時300万円を切る価格で発売されたスポーツ・セダンのサスペンションにマツダは、ダブルウィッシュボーン(フロント)とマルチリンク(リア)を奢った。そしてこれを、躊躇なく走りに振ったのだ。
その挙動は「切れ味鋭い」なんて生やさしいものじゃなかった。というのもまだ駆け出しの編集部員だったボクは初期型でサーキットを走り、見事にリアバンパーからコンクリートウォールに突っ込んだ経験がある。幸い軽傷だったけれど、当時の上司にはかなり怒られた(笑)。もちろん無茶な走りをしなければ、そんなことにはならないだけのスタビリティをエイトは持っている。しかし無茶したくなるだけの、何か得体の知れないピリピリとした緊張感がこのクルマにはあり、オトコならそこに挑戦したくなってしまうのだ。
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