「ムーヴ」が25年度上半期で販売ランキング3位に。“スライドドア化”だけじゃない“ヒットの秘密”と「タント」超えの衝撃度

ダイハツ ムーヴ

時代の空気を読んだ「ムーヴ」はダイハツの主役に返り咲けるか

かつて軽トールワゴン市場をけん引してきたムーヴが、再び脚光を浴びている。2025年4〜9月期の販売台数で、タントを上回ったという事実は、モデルそのものの進化と市場ニーズの変化が合致した証だ。

スーパーハイトワゴンが「広さと多用途性」で選ばれるのに対し、ムーヴはスライドドアの採用や低重心による走行安定性といった“扱いやすさ”と優れた燃費性能に代表される“経済性”という実用的な価値で存在感を高めている。

軽自動車市場は今、大きな過渡期にある。その中でムーヴは、時代の空気を的確に読み取り、定番モデルから再び“主役”へと返り咲こうとしているのだ。

今後、タントとの兄弟競争がどのような展開を見せるのか、そして軽市場全体がどう変わっていくのか。ムーヴの躍進は、その答えを示唆する象徴的な出来事といえるだろう。

（終わり）

（写真：ダイハツ、ホンダ、スズキ）