ルーテシアMC版に試乗。表情一新で魅力アップも17インチモデルに異議あり
掲載 更新 carview! 文:山田 弘樹/写真:篠原 晃一
掲載 更新 carview! 文:山田 弘樹/写真:篠原 晃一
ということで機関的なブラッシュアップはまったくされていないルーテシアだったが、サポート性が大きく向上したシートに座りながら、その新しいインテリアに囲まれて走ったその印象は、確かに以前とは違うものだった。
トリムが赤ワインのように深みを帯びていたこともあるだろうが、車内の雰囲気には落ち着きがあり、それまでの生活感が強い印象が一転して大人びた(そのドメスティックさも魅力だったが)。メガーヌと同型状になったステアリングも握り部分のフィット感が高く、Bセグメントのハッチバックらしからぬ質感を醸し出している。
ただしBセグメント丸出しの部分もいくつかある。ドアの閉まる音は“バシーン!”と薄っぺらいし、よく見れば大径ホイールのスポークに隠れたリヤブレーキはディスクではなくドラムだ。それが放熱性に優れたフィンタイプであり、性能的にも十分なのはわかるけれど、思わずそこで「あぁ、ルーテシアってBセグなんだよなぁ」と思った。
またACCやオートブレーキシステムといった安全装備が標準化されていないのも、ルノーの痛いところだ(オプション設定も無し)。ちなみに本国ではオートパーキングの機能は既に導入済みだというが、これらはナビと連動する制御の関係から、日本には導入できていないらしい。それでいてボンネットダンパーが装着されているなどチグハグな面もあり、まだまだプレミアムBセグメントを名乗るにはちょっと中途半端な印象も受ける。そういう意味では、マツダ・デミオの方がクオリティは高い。
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