CLSシューティングブレーク。グレードも多彩

多彩なニーズに合わせたグレード設定

ここまで見てくると、CLSシューティングブレークというクルマは、「美しい4ドア」としてなによりデザインを重視する人にも、「5人乗りのクーペ」としてその利便性を買う人にも、選ばれてしかるべきモデルだ。だからこそ、多彩なニーズを想定してか、グレードはたくさん設定されている。

まずはアイドリングストップ付きの3.5L V6＋7速AT搭載の350ブルーエフィシェンシー。そして、4.7L V8直噴ツインターボ＋7速ATで、CLS初のフルタイム4WDとなる550 4MATICブルーエフィシェンシー。さらに、524ps/700Nm 5.5L直噴ツインターボとなる、CLS63 AMGがある。

350は、乗った人数や荷物の重さにかかわらず、一定の車高を保つというセルフレベリング付きエアサスペンションが素晴らしく、想像以上に軽やかな加速とハンドリングが楽しめた。そして550は、街中での低速からすでに、しっとりと上質な乗り味が味わえる。それが高速でもずっと続き、4WDらしい安定感でリラックスしたクルージング。オプションで車高を自動的に調整する電子制御のエアサスペンションが付き、けっこう山道でのヤンチャな走りにもガッシリと応えてくれて、懐の深さを実感する。そしてCLS63 AMGは、そこに爆発的な加速フィールが加わるといった感覚だ。

もし、ただ単に荷物を積みたいだけならステーションワゴンでいいのかもしれない。でも、そこに少しでも1人の時間、あるいは2人の時間を質の良いものにしたいという気持ちがあるならば、CLSシューティングブレークに手を伸ばすのもアリ。美しさと、機能性と、どちらかをあきらめなくていいという、新しい価値観に出逢えるにちがいない。