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アルファ ジュリエッタ イタリア試乗・詳細報告

まっさらのプラットフォーム

アルファロメオの前身であるALFA=ロンバルディア自動車製造会社がミラノの西の外れ、イル・ポルテッロに設立されたのは1910年のことで、今年はそれからちょうど100年目に当たる。その記念すべき年にデビューしたアルファのニューモデルがジュリエッタだが、その名前を耳にして1954年に誕生して1965年まで現役だった初代ジュリエッタを思い浮かべた貴方は、僕のような60歳前後の人間か、かなりのヒストリックカー好きに違いない。一方、1977年に出現して1985年まで生産された2代目ジュリエッタを思い浮かべた貴方は、40代のクルマ好きだろうか。そして、今年のジュネーヴショーにデビューした3代目を思い浮かべた貴方は、まさに現代のクルマ好きだ。いずれにせよジュリエッタという車名は、アルファロメオにとっても深い思い入れのあるネーミングなのである。

実際、147の後継車の意味合いも含んで今年のジュネーヴショーで発表された新しいジュリエッタは、相当な気合いを込めて開発されたクルマらしい。VWゴルフなどと同じCセグメントに属する5シーターの5ドアハッチバックで、ガソリン3種類とディーゼル2種類があるエンジンはすべてターボで過給された4気筒、現在のところトランスミッションは6段MTのみの設定で、いずれも前輪を駆動する、というのがその概要だ。

“コンパクト”と名づけられたジュリエッタのプラットフォームはまったく新たに開発されたもので、優れたロードホールディングと俊敏性に加えて快適さを実現し、さらに高度な安全性をも備えるという欲張ったものだ。それらは具体的には、高剛性のシャシー、フロントが進化型マクファーソンストラット、リアがマルチリンクの各部にアルミを多用したサスペンション、デュアルピニオン式ギアボックスに電動パワーアシストを採用したステアリング、などによって実現されている。とにかく目標を高く設定し、それを様々な新技術によって達成した、という印象の強い“コンパクト”プラットフォームなのである。

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