ポルシェ カイエンの最速グレード、ターボ GT開発の背景。その万能ぶりにWRCチャンプが、お前たち一体何をしたんだ?
掲載 carview! 文:木村 好宏/写真:Kimura Office 92
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これまで「ポルシェ カイエン」のICE(内燃エンジン)を搭載する頂点モデルである「カイエン ターボ」の最高出力は550ps、最大トルクは770Nmで、0-100km/hは4.1秒(スポーツクロノでは3.9秒)、最高速度は286km/hだった。
しかし、昨今の超高性能SUVクラブにおけるパワーウォーズは留まるところを知らず「BMW X5M コンペティション」は625psと750Nmで0-100km/hが3.8秒、ポルシェと同じグループ内の「アウディ RS Q8」は600 psと800Nmで0-100km/h加速が3.8秒、同じく「ランボルギーニ ウルス」は650 psと850Nmで0-100km/h加速が3.6秒とカイエンを上回っており、スポーツSUVの老舗であるポルシェとしても黙っていられない状況になっていた。
そこで投入されたのが「カイエン ターボ GT」である。4リッターV8はターボ、インタークーラー、インジェクションなど吸排気系の改良によって最高出力は640ps、最大トルクは850Nmを発生。8速AT(ティプトロニックS)と組み合わされ0-100km/hを3.3秒、200m/hまでは12.2秒で加速、最高速度は300km/hに到達する。
0-100km/h加速は現行ターボよりも0.6秒短縮され、最高速度も14km/h高い。このカイエン ターボ GTの性能を証明するために、ポルシェはニュルブルクリンクの北コースでタイムアタックを行い、ラップタイム7分38秒9というSUVの世界記録を達成している。
ターボGTはクーペボディ専用で、外観の特徴はワイドになったグリル、標準装備のカーボンルーフやルーフスポイラー、トランクリッドには大型化されたエッジスポイラーが追加されている。リアはディフューザーに囲まれて2本のチタン製軽量楕円形マフラーが覗いている。また、スタンダードのターボより17mmローダウンされたPASMシャーシには22インチのピレリ Pゼロ コルサ(フロント285、リア315)が専用で装着されている。
【 カタログ情報 】
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