世界1250台限定「ポルシェ ボクスター」の25周年モデルに乗って、日本車とポルシェの歴史トリビアも思い出した
掲載 carview! 文:木村 好宏/写真:Kimura Office 49
掲載 carview! 文:木村 好宏/写真:Kimura Office 49
1990年代の初め、ポルシェの総生産台数は3万台を大きく割り込み、存続の危機を迎えていた。「911」の後継モデルとして開発された希望の星「928」はまったく売れず、ドル安で経営は悪化、トヨタに身売りされる話まで囁かれていたほどである。
そんな中、ポルシェはコンセプトカーの「プロトタイプボクスター」(※写真30枚目右、31枚目)を1993年1月のデトロイトショーに(NAIAS)でお披露目する。実は私も会場にいたのだが、伝説のレーシングカー「718 RS 60 スパイダー」を彷彿させる2シーターオープンカーの周りには幾重ものジャーナリストの人垣ができ、しばらく中を覗くことすらできなかったほどであった。とくにアメリカ人にはジェームス・ディーンのクルマという印象が強く、「ぜひ市販化を!」という声が高まっていったのだ。
当時、ポルシェは「989」と名付けられた4ドアスポーツサルーンを開発中であったが、ボクスターの反響の大きさに当時の社長、ヴェンドリン・ヴィーデキングはこのロードスターの商品化一本で進めることを決定、3年後の1996年8月に発売されたのであった。
実はこのボクスター誕生と成功には2つの日本からの影響があった。1つ目はトヨタの生産方式「リーン生産と改善(カイゼン)」を学んだこと。2つ目は1989年に登場した「マツダ MX-5(ロードスター)」である。量産車のコンポーネンツを使った廉価なオープン2シーターというアイデアは「BMW Z3」、「メルセデス・ベンツ SLK」、「フィアット バルケッタ」、「MGF」などまたたく間に類似モデルを生み出していったのである。ボクスターも同様で、1996年に初めて水冷化された「911(タイプ996)」のコンポーネンツを60%近くも流用していた。
その結果、7万6500ドイツマルク(現在ではおよそ510万円)、と911よりも400万円近く安い価格で販売され、初代(タイプ986)は16万4874台と歴代最大の販売台数を記録。2004年にタイプ987、2012年にタイプ981、2016年に登場した現行型の「718ボクスター」(タイプ982)が加わり、これまでに総販売台数は35万7千台以上が世界中に出荷されている。
ログインしてコメントを書く
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
日産、EV需要変動に「柔軟に対応」 電動化のペース調整? 中国市場は "独自モデル" で販売強化へ
ベントレーの次世代モデル、新V8ハイブリッド搭載へ…パワーは750馬力以上
マツダ「RX−7」ベースの貴重なRE雨宮「幻気-7」を熱意で譲ってもらいました! サーキットからストリートまで快適仕様で楽しんでます
あおり運転の如くに車間距離を詰められた時どうしたらいい? その対処法と運転免許を保有している意味について解説
矢野特殊自動車、荷室側面が1枚パネルの温度管理トレーラーを開発
【最新モデル試乗】新たなメルセデスの形。環境性能と快適性を徹底追求したEクラスの気になる完成度
日産内田社長、ホンダとの協業「スピード感を持って結論を出したい」[新聞ウォッチ]
バイクニュース今週のダイジェスト(5/6~10)
「ガソリン安くなるし最高!」意外と知らない人多し! 運転免許には隠れた秘密? ちゃんとした人が受けられる優遇とは
最近気温が高い…!涼しいツーリングスタイル
めちゃ売れてる! “MTアリ”の日産「最小&最安SUV」! アンダー120万円&全長4m以下ボディの「マグナイト」が印で愛される理由とは
NOKとENEOS、摩擦40%低減の「自己潤滑ゴム」開発
どちらがお好み? コンパクトミニバン対決!「新型フリードvsシエンタ」注目ポイントはココだ
オラオラ系エアーに車中泊クロスター。ホンダアクセスの新型フリード用パーツがなかなかイケてる
【えっ、もう受注開始?】新型「フリード」今日から予約可! 6月の発売待ちは悪手。販売店ナマ情報
レクサスLM“3列6人乗り”ついに発売! 4人乗りと何が変わった? 1500万円でライバルは高級SUV
新型「フリード」は2連ラインLEDの未来顔! 「エアー」登場でまさかのステップワゴン方式に
【まさに次期マツダ6?】マツダが中国で発表した流麗な新型セダンの日本導入が“絶対にない”理由
新型「フリード」5月登場! 「シエンタ」も改良で大激戦。デザイン派かコスパ派かでお勧めが違う
【年内納車も!】CX-80日本モデルは6月発表、8月予約開始。発売が遅れた“嬉しい理由”とは?
ゴルフにMINIにメルセデスに…初めての輸入車で絶対に失敗しない“王道” 5台とその理由