新型「メルセデス・ベンツ Cクラス」世界初公開。近未来的なデジタル装備はまさにベイビーSクラスだ
掲載 更新 carview! 文:木村 好宏/写真:Kimura Office 259
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「Cクラス」はメルセデス・ベンツの最多販売モデルで、2014年に登場した現行のCクラス(W205)はワゴンも含め、これまでに世界市場に向けて250万台以上が出荷され、1982年に誕生したCクラスの前身である「190」(W201)から数えるとなんと1050万台がオーナーの手に渡っている。このような稼ぎ頭故に開発陣がキープコンセプトに徹したのはよく理解できる。
最も大きな特徴は、長いボンネット、後方にオフセットしたキャビン、短いトランクからなるクラシックなキャビン・バックワードと呼ばれる後輪駆動レイアウトである。これはもちろんトップモデルの新型「Sクラス」にも通じるところがある。というのは採用されたプラットフォームはSクラスも採用する「MRA」(モジュラー・リア・アーキテクチャー)と呼ばれる後輪駆動用で、スモールとラージに分かれ、Cクラスは小さい方の2世代目、すなわち「MRA II」が採用されているのだ。
ボディサイズは現行モデルよりも全体的にわずかに大きくなっており、現時点までにわかった数字では全長が4751mmで49mm長く、ホイルベースは25mm延長され2865mmとなった。その結果、リアシートの足元は35mm延長されて快適性が向上している。また、全幅は10mm広がり、パッセンジャーの肘周りは前席で22mm、後席で15mmの余裕が生まれている。
エクステリアデザイン(写真はAMGライン)は基本的にはあまり変わらないが、フェンダーにまで回り込んだ横長LEDヘッドライトの両端がさらにシャープになり、グリル中央に輝くスリーポインテッドスターの左右にはウィング状のクロームラインが走る。AMGラインではグリル下のフロントスカート両脇に開口部の大きなエアインテークがレイアウトされ、ボンネット上には2本のパワードームが並び、全体の印象はスポーティだ。
リアはヘッドライト同様にトランクリッドまで広がった、矢羽のようなシャープなデザインのテールライトが与えられている。全体の印象はまさに“ベイビーSクラス”で、チーフデザイナーのゴーデン・ワーゲナーが提唱する「センシュアル ピュリティ」「モダン ラグジュアリー」に加えて、軽快でスポーティな要素が加わっている。ちなみに空力特性は最良のモデルでCd=0.24に達している。
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