ビアンテがSKYACTIV&路線変更マイチェン
掲載 更新 carview! 文:小沢 コージ /写真:小林 俊樹
掲載 更新 carview! 文:小沢 コージ /写真:小林 俊樹
肝心の走りだが、これが乗ると驚くほど大人っぽい。正直、5年前にビアンテが出た時の印象は忘れてしまったが、ここまで上質ではなかったはずで、これぞスカイアクティブ効果なのだ。
2リッター直4スカイアクティブの最高出力は151psと、さすがに1660kgの車重を持つビアンテだけに、メチャクチャ余裕とは言い難い。だが、最大19.4kgmのトルクはなかなかで、しかもほぼ全域でダイレクトに繋がるスカイアクティブドライブ6ATだけに、アクセルを踏んだとたん間髪入れずに加速する。しかもショックもなくとてもスムーズ。パワー不足を上手にギアボックスが補っている感じだ。
それとハンドリングだ。実はビアンテのボディはスカイアクティブ構想の前に設計されたもので、味付けそのものはクイックでステアリングを切ったとたんにすぐ反応する。だが、さほど違和感なく運転できる。これまた全体に大人っぽい味付けだからだろう。
それと最後にちょっと3列目シートに乗ってみたが、乗り心地やスペースは完全にひとクラス上。日産で言えばエルグランド、トヨタで言えばアルファードクラスの余裕があった。
というわけで相変わらず個性たっぷりなビアンテだが、スカイアクティブが搭載されて方向性が薄まるどころか、より強められ、骨太になっている。実際、どこを取っても安直に大衆に迎合した部分はなく、それでいて燃費や運転の楽しさや親しみやすさは上がっている。
つくづくここ数年のマツダの2%戦略は凄いと思う。世界の自動車ユーザーの2%だけに受ければいい! という割り切りだが、それがセダンやスポーツモデルだけでなくミニバンにも行き渡っており、どのモデルを取っても等しくマツダらしいのだ。
確かに相変わらずカッコは個性派だが、走りの良さと燃費と快適性は保証済み。別にスペースギリギリまで物を積まなくたってイイじゃない! 快適に走りたいじゃない! という方よ。ぜひ一度ビアンテに乗ってくださいませませ~。
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