先行開発から10年、レース挑戦から5年で到達した「水素が当たり前の光景」。なぜTGRは“超電導”という未知の世界に挑むのか
掲載 carview! 文:ハシモトタカシ 15
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11月15日から16日にかけて開催されたENEOSスーパー耐久シリーズ2025 Empowered by BRIDGESTONE(以下、S耐)の最終戦である第7戦「S耐FINAL大感謝祭」において、トヨタは2つの水素エンジン技術を披露した。
2011年より「水素カローラ」をS耐へと投入し、カーボンニュートラル社会の実現に向け、技術を鍛え仲間づくりを行なってきたトヨタ。2021~2022年は気体水素燃料で挑戦し、2023年からは液体水素燃料へと切り替え、安全性はもとより、航続距離や耐久性、パワーや燃費など、クルマにとって不可欠な種々の技術を耐久レースという「走る実験室」で磨いてきた。
2021年の参戦当初、水素充填装置の巨大さから「こんなものが本当に将来実用化されるのか……?」と懐疑的な意見が多かったが、それから5年が経ち、S耐に水素のクルマが走ることはもはや「当たり前の光景」となった。
TOYOTA GAZOO Racing(TGR)で水素エンジンプロジェクトを統括する伊東直昭氏も「水素で走っていることを皆さん忘れている感じになってきたが、そこが我々の狙いでもある。成果が出てきたなと思う」と、25年シーズンの最終戦を迎え感慨深げに話す。
今回のトヨタの挑戦は大きく分けて2つ。1つは、最大出力での連続走行。もう1つは、超電導技術の導入だ。
(次のページに続く)
#水素エンジン #TGR #超電動 #スーパー耐久 #トヨタ技術開発
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