走りはまさにプジョー味 308CCの総合評価は?
掲載 更新 carview! 文:島下 泰久/写真:篠原 晃一
掲載 更新 carview! 文:島下 泰久/写真:篠原 晃一
さすが“CC”も2世代目ということで、走りはとてもこなれた印象だ。まず嬉しくさせるのが乗り心地の良さ。グリフの17インチでもゆったりとストロークして、しっとりといなしてくれる上質感がある。二重フロアやダイヤゴナルバー等々の常套手段で強化されたボディは車重もハッチバック比約200kg重く、それらの相乗効果でこうした乗り味を生み出しているのだろう。
となると懸念されるのがフットワークだが、心配は要らない。切れば切っただけハナが入っていくきわめてニュートラルな旋回感覚は、まさしくプジョー。奥でステアリングを切り足しても尚、正確にレスポンスしてくれるステアリングの手応えも心地良い。最近のプジョーは粘り腰ではあるけれどアタリは硬めの乗り味を示すことが多かったが、308CCの走りは「やっぱりプジョーはアシがいい!」と再認識させてくれた。
最高出力140psの1.6リッター直噴ターボ・ユニットに組み合わされるのは4速AT。スペック的には物足りなさもあるが、1400rpmから24.5kg-mものトルクを発生する特性だけに走らせてみると不満は感じない。確かに高速巡航の時には燃費を考えてもあと1段ないし2段欲しくなるけれど、街中などではせわしなくシフトダウンせずじわっと加速できて気持ち良いのだ。
使わない時は荷室床下にしまっておけるウインドディフレクターを装着すれば風の巻き込みは最小限で、髪の乱れなども気にせずオープンでの走りを楽しめる。逆にルーフを閉じるとロードノイズが室内で反響するのが気になった。まあ、これだけ快適にしたんだから基本はオープンで、ということだろう。
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