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走りはまさにプジョー味 308CCの総合評価は?

サイズアップの利点

オープンカーにとってひときわ大切な外観は、307CCより更にスタイリッシュになった。往々にしてクーペカブリオレは、トップを収納するボディ後半部が厚ぼったくなってしまいがちで、307CCもその傾向は強かったのだが、308CCはフォルム自体もさることながらキャラクターラインの入れ方や左右に離して配したテールランプの位置、形状などをじっくり吟味したようで、後ろ姿もすっきりシャープな印象を強めている。

ハッチバックより165mm長い全長もそれに貢献しているのだろう。全長4435mm、全幅1820mmではもはやコンパクトという範疇には括れないが、308という名がついていても、CCまでそういう枠組みの中で厳格に捉える必要は無いはずだ。サイズアップ分が室内空間や荷室の拡大にも繋がっていることも強調しておこう。特に荷室は、スペアタイヤが廃されたこともあってオープン時でも226リッターを確保したという。

インテリアも特別仕立て。ステアリングやドアトリム等々がCC専用とされているが、何より違うのが視界だ。ホールド感の良い専用のスポーツシートはルーフの低さに合わせて着座位置が15mm下げられていて、景色をスポーティに変えている。フロントウインドウは相変わらず大きく寝かされているが、面積が大きいため視界にはそれなりに開放感はあって、居心地は悪くない。

冬場にもその居心地の良さをキープしてくれそうなのがルーフの状態に合わせて効きを自動調整するインテリジェントオートエアコン、そしてシート内蔵のネックウォーマーだ。但し、後席については話は別。確かに207CCよりは広いけれど、オープンにしていればともかくクローズ時には大人が寛げる空間とは、やはり言えなそうだ。

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