走りはまさにプジョー味 308CCの総合評価は?
掲載 更新 carview! 文:島下 泰久/写真:篠原 晃一
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ベースとなった308だって乗ってみれば悪いクルマじゃない。しかし日本で輸入ハッチバック車に求められる像に対して、サイズ、スペック、価格のそれぞれが何となく半端というかズレているのは事実である。しかし“CC”では、そうした部分はあまり気にならない。内外装のデザインやクオリティ、そこかしこからにじみ出るセンス、そして走りっぷりに至るまで、最新世代プジョーの良いところが前面に出ているという印象だ。
価格だけは、それでも引っ掛かるところではある。しかし充実度を高めた内容からすれば、高いとも言えないだろう。本国価格を見てもそうだし、引き合いとして適切かは解らないが、プレミアムを謳い車両価格も上ながら「コストの関係で…」とロールバーをポップアップ式ではなく固定にした某日本車を見たら、308CCはむしろ断然リーズナブルだとすら思ったのだ。どっちが洒落て見えて、どっちがクルマだけでなくそれがあるライフとしてプレミアム…というか小粋に見えるのか、という話である。
このCCにハッチバック、SWを加えて308シリーズは取り敢えずラインナップが完成した…かと思ったら、プジョーは今後もその仲間を増やしていくという。コンパクトSUVの3008も近日登場するし、更にはミッドシップスポーツの308RCZもすでにスケジュールに入っている。そういう意味では期待したいが、しかしあくまで主力はハッチバックなりSWだということは忘れてもらっては困る。スペックの充実、価格設定、プジョーのある生活を魅力的なものに見せる工夫…。やるべきことは山ほどある。せっかく素晴らしいイメージリーダーを得たのだ。うまく活用して308シリーズには、プジョーには、勢いを取り戻してくれることを切に願っている。
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