最新のボクスターは最良のボクスターか?
掲載 更新 carview! 文:吉田 匠/写真:ポルシェジャパン
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さて、南仏サントロペを起点とする国際プレス試乗会で最初に乗ったのは、真っ赤なボクスターSのMT仕様だった。991と同じくコクピットはコンソール周辺を中心に仕立てが明らかにゴージャスになっているが、低く座るドライビングポジションなどの基本はこれまでのボクスターと変わっていない。と同時に、2人乗りした場合にシート後方に小物を置くスペースが用意されていないという弱点も、先代をそのまま受け継いでいる。
ところが走り出してみると、先代との違いに驚かされることになる。ボクスターは決してスパルタンなクルマではなかったが、さりとて凄く快適なクルマでもなかった。ところが981ボクスターS、試乗車はオプションの20インチのピレリPゼロを履いていたにもかかわらず、ザラついたところのないフラットな乗り心地が素晴らしく快適で、ウットリしてしまう。ハードなSPORTモードを選んでも無用な硬さを感じさせないほどなのだ。
その猛烈にスムーズで快適な乗り心地を生んでいる理由のひとつが、60mm延長されたホイールベースにあるのは間違いないが、シャシー担当のエンジニア氏曰く、ボディ剛性の向上が最も大きく効いているはずだという。なんと981ボディの静的捩じり剛性は、先代987に対して40%もアップしているのだという。それに加えて、PASM電子制御ダンパーのセンサーが、991の場合と同じく2個から4個に倍増されたのも効果を発揮しているはずだ。なぜなら、ダンピングの質が明らかに上がっているのが感じられるからだ。
それに加えて、一般的にいって快適な乗り心地とは相反する関係にあるハンドリングも素晴らしかった。ミドエンジンというレイアウトゆえ、ボクスターはもともと反応が俊敏だったが、コーナーを限界近くまで攻めていくと、むしろ911より神経質な印象を与えるところがあった。ところが新型は違った。挙動が先代より軽快なのに加えて、コーナリングのペースを限界近くまで上げても4輪が適正に路面を捉えているのが、路面感覚を正確に伝える電動パワーステアリングを握る手から伝わってきて、ピリピリした感じにならない。そればかりか、コーナリング中にスロットルをオンオフすることによってその軌跡を意のままに変えるといった高度な愉しみを、積極的にやりたい気分にさえさせてくれる。
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