新型ウィッシュに試乗 リフォーム時代到来!?
掲載 更新 carview! 文:小沢 コージ /写真:小林 俊樹
掲載 更新 carview! 文:小沢 コージ /写真:小林 俊樹
実際、2代目ウィッシュのリフォームぶりは素晴らしい。さきほど攻めではなく守りと言ったが、別の見方をすると“攻め”と見ることもできる。攻撃のポイントが昔と違ってきてるだけとも言えるのだ。
まずはスタイル。全長4590mm×全幅1695mm×全高1590mmのボディは、旧型に比べ長さが3cm伸びただけだが、印象は大きく異なる。特に大きいのはフロントマスクで、初代のやや間延びした三角ヘッドランプは、クーペ風の横長で鋭いものになっており、ファミリー臭は確実に減っている。
ディテールもバンパーのエグリやフードデザインに、新型iQで採用した“数理面”を採用し、確実にモダンになった。
さらに凄いのは、ボディが細かく3種類も用意されていることだ。先ほどいった標準ボディのほか、1.8リッター直4搭載の『1.8S』には全幅1720mmのエアロボディが、2リッター直4搭載の最上級スポーツグレード『2.0Z』は1745mmのワイドボディが与えられる。
もちろんアウターパネルを全て新作したわけではなく、専用のワイドフェンダーを装着しているわけだが、この手のファミリーカーで専用プレスパーツを3種類も持つのは贅沢。いかに新型ウィッシュがデザインに気を使っているかがわかる。
一方、インテリアも相当にクオリティアップ。造形はドライバー側、パッセンジャー側共に高い位置に用意された「目」のような空気吹き出し口が特徴で、それなりに凝ったデザイン。樹脂の質感が高く、金属風パネルも要所要所に配されている。
シフトレバーは相変わらずインパネ中央の使い易いところにあり、ステアリングホイールは新たに下がフラットな小径異形タイプになった。デザイン、クオリティ、ディテール、ほぼすべてがなんらかの進化を遂げているのだ。
一方、基本的な居住性、パッケージングは旧型と変わらない。室内寸法は長さ2660×幅1470×高さ1315mmと全グレード共通で、身長176センチの私が1、2列目に普通に座った状態で3列目に座ると頭、ヒザ共に天井、シートバックに軽く付く。格別腰を曲げるほどではないが、やはり短距離ドライブ、子供用だ。
だがそれでいいのだ。ミニバンの3列目をそれほど使わないのは明確な事実なので、無闇に広げればいいというものではない。
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