レクサス「RX」マイチェン版試乗。長期的なブランド戦略は理解できるが鮮度が心配
掲載 更新 carview! 文:塩見 智/写真:編集部 150
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元々パワフルなV6エンジンをさらにモーターでアシストするわけだから、パワー不足などあろうはずもなく、アクセルを力強く踏み込むと、それはもう勢いよく加速する。特にドライブモードでスポーツ+(プラス)を選んでスタートダッシュをかますと、ドカーンと背中を蹴飛ばされたような発進加速を味わうことができる。推奨しているわけではないが、その気になればそういうこともできるということ。
もちろん、トヨタ/レクサスが昔から使ってきたハイブリッドシステムは洗練度がとっくに熟成の域に達していて、街中で交通の流れに沿って走らせるような場合には、静かでスムーズ。「クルマはこれでいいや」と諦観させる魔力をもっている。
振り返ってみると、現行RXはトヨタ/レクサス車が新世代プラットフォームのTNGA(トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー)に切り替わる直前に登場した。トヨタ/レクサス車はTNGAを採用して以来、軒並み評価が高まったため、RXはタイミングの悪いモデルという見方ができなくもない。実際、舗装の悪い路面を走行する際に、最新のトヨタ「RAV4」のほうがずっと安いにもかかわらず、ボディがしっかりしていて乗り心地がよく感じることもあった。
RXも最新版では接着剤使用範囲やスポット溶接箇所を増やすなどして高剛性化するなど、旧世代の骨格でも可能な範囲の改良を加えているため、決して乗り心地がダメなわけではないが、エアサスだったらな……と思わないこともない。
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