フェラーリ カリフォルニア 夜の湾岸を駆ける
掲載 更新 carview! 文:吉田 匠/写真:菊池 貴之
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定義には入れていないが、スポーツカーにとって極めて重要なファクターだと僕が思っている、ゆっくり走っても五感を刺激してくれる“低速官能”は、カリフォルニアにも存分に備わっている。エンジン本体が発する唸りやテールパイプからの爆音、それに只モノではないエンジンの回転感などが、都内を流すだけでもドライバーを刺激してくれるからだ。これも充分に<定義:2>、気晴らしの要素になるが、本当の気晴らしは第三京浜に入ってギアをパドルでシフトダウンし、スロットルを深くプッシュした途端にやってきた。
4.2リッター直噴フェラーリV8は、官能的な咆哮と強烈な爆音を奏でながら8000rpmからのレッドゾーンに向けて猛然と吹け上がり、トップを開いたカリフォルニアのボディを凄まじい勢いで引っ張り上げていく。コクピットは風仕舞いに優れ、サイドウィンドーさえ上げておけば、日本の路上で経験できる程度のスピードでは過剰な風の暴力に晒されることなく、空気と戯れる至福が味わえる。これを気晴らしといわずに何といおうか!
三ツ沢から横浜の首都高に入り、湾岸線、横横道路、狩場線と横浜の周囲を一周するルートで、今度はコーナリングを愉しむ。夜とはいえ公道だから、限界を超えるようなペースまで持ち込むのは遠慮したが、後輪に多くの荷重を載せたコーナリングはフロントエンジン車としては俊敏なものだし、カーボンセラミックローターを備えるブレーキも素晴らしく強力だから、カリフォルニアがドライビングを愉しむために生み出されたクルマ、すなわち<定義:1>に属する真のスポーツカーであることをストレートに実感させる。
ただし、フロントに90度V8を搭載するボンネットがそれなりに高いため、低い着座位置を採り難いというのは、スポーツカーとしてのカリフォルニアの数少ない弱点のひとつかもしれない。もしもそれがひどく気になるなら、低く座れるミドエンジンの458イタリアを選んでいただきたい、というのがフェラーリの思惑ではないか。<定義:2>も<定義:3>も満たしながら、カリフォルニアよりストイックにスポーツカーの本分である<定義:1>を追求したV8フェラーリ、それが458イタリアなのである。それに対してカリフォルニアは、よりイージーにドライビング愉しめる、最高の気晴らしマシーンだといえる。
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