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エコと愉しさの両立! ホンダ・レーシング試乗

20年前からのクセが今も…無限シビックタイプR

4ドアのシビックタイプRが国産なら、最近は欧州から投入された3ドアのタイプRユーロも話題となっている。日本で行われるワンメイクでは長い歴史があるシビックは、年々速さを増している。私がチャンピオンになった80年代後半は鈴鹿サーキットのフルコースで2分50秒くらいの速さであったが、最近のタイプRは昔のグループAの速さだと言われている。

早速、もてぎの東コースのテストドライブをレポートする。印象的だったのはエンジンが8800回転くらいまでストレスなく回ること。このエンジンの回り方がシビックの愉しさだろう。しかし、操縦性は決して褒めることはできない。セットアップしたドライバーのクセなのか、ニュートラルステアの領域が狭い。スピードコントロールが正確でないと、アンダーステアが発生しやすく、スロットルを戻すと急激にリヤがリバースする。

ブレーキはABSも備わり、しっかりと効くので安心できるが、ダウンヒルでは若干フェード気味であった。ハンドリング性能が決まっていない原因は、GTカーと同じくタイヤの温度が前後でバラバラだから。他のドライバーが乗った後なので、前輪の温度が高かったのだ。

20年前から見られるホンダのサスペンションのクセは、リヤタイヤの温度が低いと、コーナーでリヤサスペンションがなくなってしまうケースがあること。サスペンションがなくなるとはどういうことなのか。つまり、急激にオーバーステアとなるのだ。ホンダがサスペンション技術で今ひとつ世界の一流になれないのは、リヤの安定性とリヤタイヤからのロードノイズが大きいこと。これがホンダがチャレンジすべき課題である。

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