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【日産キックス試乗レポ】質感は気になるがe-POWERが痛快な青春リバイバル系コンパクトSUV

【日産キックス試乗レポ】質感は気になるがe-POWERが痛快な青春リバイバル系コンパクトSUV

日産 キックス X ツートーン インテリアエディション

若い人にこそ乗ってってほしいクルマの根源的な魅力がある

前述してきたとおり、乗り味は決して悪くはないが、「絹のようだ!」というわけでもなく、インテリアの細かい部分の質感なども、そこにこだわりまくっている場合が多い最近の各車と比べれば、笑ってしまうほど低い。ついでに言えば純正オーディオの音質もイマイチだ。

……だが、「そこ」を過剰に気にするのは、動物としての生命力が低下している証左でもある。

筆者の場合でいえば、動物としての生命力が横溢(おういつ)していたハタチの頃や20代前半あたりの頃は、「内装の質感」や「オーディオの音質」など、気にしたことすらなかった。

まぁそれは「カネがなかったから」という理由も確実にあるのだが、それ以上に「そんなものに頼らずとも楽しかったから」である。

車を運転すること自体がひたすら楽しく、そして「どこへでも自由に行けるのだ!」ということが嬉しくて、ウインドウ開閉スイッチの質感など意識もしなかった。

その当時乗っていた国産中古車も純正オーディオの音質は極悪だったが、横に座る女性と愛を語らうのに忙しく、友と夢を語らうことにも忙しく、オーディオの音質など気にもとめなかった。

つまり、人は老いて「愛」と「夢」を失ったとき、BOSEやらハーマンカードンやらのシステムを欲するようになるのだ。

逆にいうと愛と夢さえ健在であるならば、そういったものなどいっさい不要なのだ……というのは多分に情緒的すぎる物言いであり、事実とも異なる。すみません。

なんだかんだで内装や乗り味の質感は高いに越したことはなく、BOSEやハーマンカードンのシステムもあったほうがいい。ていうか、ぶっちゃけ欲しい。

だがそれはそれとして、日産 キックスは「そういった部分=細かな質感とかBOSEとか」を意識的に省略することで、e-POWERによる痛快な走りと広い車内がもたらす実用性を、プロパイロットという最新の運転支援システム付きでありながら、比較的お安い価格で実現させたSUVである。

お安い分だけややガサツではある。だが貴殿がもしもお若い個人またはご家族であるならば、そのガサツさは特に気にならないはずだ。それ以上に、この車が個人や家族にもたらしてくれるプレジャー=運転し、自由に移動するという根源的な歓びを味わうことで忙しく、そんなことは視界にすら入らないのである。

だがもちろん筆者のような五十がらみのおっさんになってくると、若い時のように「安いTシャツ+短パン姿でも(肉体が若々しいから)まあまあ絵になる」なんてことがなくなるのと同様に、車も「まあまあいいモノ」を欲するようになる。

そこは仕方のない部分であるため、すべての中高年に日産 キックスをすすめようとは思わない。

だが……もしも近ごろ、自身の生命力が再び妙に横溢になりかけているのであれば(そういうことって、たまにある)、日産 キックスという「気兼ねなく付き合える、ちょっとガサツな、でも基本的には頼りになる相棒」と付き合ってみる価値は大いにある。

なぜならば、決して絹のようではない走行フィールのなかで、「青春期の特権」のようなものを、再び感じられる可能性が高いからだ。

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