新型XC40/V40が見えてきた。2017年から加速するボルボの野心
掲載 更新 carview! 文:島下 泰久/写真:ボルボ・カー・コーポレーション、島下 泰久
掲載 更新 carview! 文:島下 泰久/写真:ボルボ・カー・コーポレーション、島下 泰久
それに較べればオーソドックスに見える“40.2”にしても、90シリーズより明らかにシャープさが強調された線と面、ヘッドライトからラジエーターグリルにかけての連続的な意匠、やはり大きなえぐりが入れられたボディサイド等々、やはり個性は強い。
更に言えば、ノッチのついたフォルムから次期「S40」かとも想像される一方、実はコレ、リアゲートを備えたハッチバックとなっている。つまり、次期「V40」となる可能性が濃厚なのだ。北米での販売を前提としていることも、あるいはこのフォルムに影響を与えたのかもしれない。
「若いユーザーは、父親のクルマの縮小版のようなものを決して欲しがりません。また、セダンやSUVといった既存のカテゴリーにも縛られたいとも思っていないのです。たとえば同じブランドの中でも、ビジネスシューズに、もう少しカジュアルにも使えるシューズ、そしてスニーカーがあるように、もっとデザインは自由であるべきではないでしょうか。もちろん、同じDNAを持ちながら。」
こう言うのは前述のインゲンラート氏。各モデルが、ターゲットに合わせた明確な指向性をもったデザインとされるべきだというその考え方は、上から下まで統一性を持たせようとした結果、退屈になり、あるいは行き詰まって無理が出てしまっている目下のプレミアムブランド全体の風潮を見るに、大いに納得させられるものがある。
気がかりは、それがボルボだとすぐに解ってもらえない可能性は無いのかということだ。それについては、先に触れた特徴的なヘッドライトのシグネチャーや、アイアンマークを備えたラジエーターグリル、C字型のテールランプ等々のディテールが、十分に担保してくれると確信しているようであった。
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