フェラーリ599HGTE、じゃじゃ馬かと思いきや…
掲載 更新 carview! 文:川端 由美/写真:フェラーリ・ジャパン
掲載 更新 carview! 文:川端 由美/写真:フェラーリ・ジャパン
330kmのマイレージを後にして、会場であるヴァレンシア・リカルド・トレモ・サーキットに到着した。フェラーリの12気筒モデルを堪能したという高揚感はあるものの、不思議と疲れは感じない。自在に操るにはそれなりの修練を必要とするものの、手綱をしっかり引いていれば安定して操ることができるのは、よく躾けられた馬と同じだ。
今年で16回目を迎えるフィナーリ・モンディアーリの会場では、珠玉のヒストリック・フェラーリから最新の458イタリアまで、所狭しとサーキットを走り回っていた。元来はその名の通り、イタリア本国、ヨーロッパ、アメリカで開催されているフェラーリのワンメイクレースやヒストリックカー・レースの最終戦を行ないつつ、その年のフェラーリのレース活動を締めくくるイベントだったが、最近ではフェラーリにかかわる様々なステークホルダーが一堂に介して、フェラーリを取り巻く人々への感謝を伝え、その年のレース活動の報告と翌年の抱負を表明する意味合いも加わっている。
これまでムジェロなどの地元サーキットで開催されてきたが、2009年は初めてイタリアを飛び出して、スペインでの開催となったのだ。F1の最終戦が11月3日とイタリアでは雨の多い季節になってしまったことがスペイン開催の最大の理由とされるが、2010年からスペイン最大の商業銀行であるサンタンデールがメイン・スポンサーになることを表明し、スペイン人ドライバーのフェルディナント・アロンゾがフェラーリ・チームの一員になるといった事実からも、この国がフェラーリにとって重要な位置を占めることは間違いない。
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