新型オデッセイ プライドを捨てたホンダの本気
掲載 更新 carview! 文:小沢 コージ /写真:小林 俊樹
掲載 更新 carview! 文:小沢 コージ /写真:小林 俊樹
しかし5代目を見てびっくり! デザインとボディサイズが従来のように「これって7人乗りステーションワゴン?」と思えるような極端な個性派になってない。
全長×全幅×全高は4830×1800(アブソルートは1820mm)×1695mmとひとまわり大きくなっており、特にビックリなのは旧型比15cmアップの全高。立体駐車場の大型化も後押ししてるとはいえ極端な低さ追求型ではなく、デザイン的にもノーズは旧型ほど寝てなく、ナマズのようなヌメリ感も消えている。威風堂々、オーソドックスなミニバンさで攻めているのだ。
中でもスポーティな「アブソルート」はバンパー下まで貫いたワイルドな大型グリルが印象的。ひとクラス上の日産エルグランドやトヨタ・アルファード&ヴェルファイアを喰っちゃうほどの威風堂々っぷりだ。
さらに中身だ。注目は今の常識とも言える両側電動スライドドアで、固有のスイングドアへのこだわりをあっさり捨て去った。
結果、得たのは圧倒的な車内の広さと乗りやすさ。室内長は旧型比+3cmの全長と+7cmのホイールベースもあってほぼ155mmアップの1325mm。これはまさしくラージクラス並み。実際、身長176cmのオザワが1列目と2列目に乗り、3列目でヒザが組めるほど。
加えさらなる驚きが車内高でおそらく20cm近く拡大。完璧に小さな子供が立てるほどで、これは全高が150mm上がったからだけじゃない。床下を現行ステップワゴン比で50mmほどダウン。つまり"超"低床プラットフォームを採用し、それを走りの良さだけでなく、室内の広さにも使っているのだ。
そのほか乗り降り時に邪魔になるサイドシルを見直して床とほぼツライチにし、ステップ高わずか300mmでラクチン。
豪華装備も凄く、今や需要の7割以上を占める2列目独立のキャプテンシートも、新たにビジネスクラスもビックリのプレミアムクレードルシートに。これはバックレストを倒すと同時に座面の合わせ目が前に行く構造で、結果、シートは常に腰にピッタリ。シートそのものも表面に柔らかいスラブ層を30mm厚で使ってあって座り心地はバツグン。このスラブ層は1、3列目も適度に採用してある。
インパネはインパネでスマホを意識した静電式タッチパネルで助手席前は本革風の5mmのラミネート層入りウレタンレザー。ゴージャス系ミニバン真っ青のクオリティだ。
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