M5 完成度パーフェクト 日常とサーキット両立
掲載 更新 carview! 文:五味 康隆 /写真:菊池 貴之
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僕は最新の「M5」に乗ってから、今後の「M」モデルが今まで以上に“Mらしさ”を追求することになると考えている。
新しい「M5」は拍子抜けするくらいに乗り易く扱い易い。運動性能が低いわけではない。想像以上に高い精度で走りが追求された結果、乗り易さの両立に繋がっているのだ。Mパフォーマンスモデルの登場を前提に、「M」モデルの本質を追究してキャラクターを明確にした結果、こんなキャラクターが確立されたのだろう。以下に細かく説明していこう。
まず、外装の見えない夜に何回か隣にクルマ関係者を乗せてみたところ、ボクが言うまで「M5」だと気が付かない人が半数以上。最大の要因は、スムーズにクルマが走ることと乗り心地の良さにある。より具体的には、街中や高速道路を含めて「M5」の快適性は、重厚かつシットリ系の優しい乗り味を誇る550iを凌駕する! 「M5」の採用するタイヤがランフラットタイヤではないことも関係するが、550iも今は、ほぼノーマルタイヤに近い縦バネ係数を誇る第3世代ランフラットタイヤを装着している。
つまり「M5」の乗り心地の良さは、速さを追求した結果なのだ。タイヤが絶えず路面の凸凹に追従しながらきれいに接地するために、ボディは強靭に、足回りはしなやかに仕上げられたわけだ。
これぞ「M」モデルの真骨頂! エクステリアが大人しすぎるという意見にしても、過度な演出をせず、性能を磨いた結果として、4本出しマフラーやフロントの大型エアインテークを装備している。性能美も、「M」モデルの特徴と言えるだろう。
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