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元ISオーナー島下泰久 進化したISに微笑む!?

ISから見えたレクサスの可能性

冒頭に書いた商品開発への真摯な取り組みというポイントが端的に表れているのが、まさに今回のISのランニングチェンジのような細かな進化、熟成への取り組みだ。これらはカタログなどに大書きするほどのことではないし、実際にプレス向けの資料にだって細かくは出ていなかった。しかし乗れば何かが違うということは誰でも解る。特にオーナーであれば、ISが常に進化しているということを理解するはずだ。それはもちろん悔しいけれど、嬉しいことでもあるだろう。つまり自分の選んだクルマはメーカーに大切にされているということなのだから。

クルマがブランドになるには、こういうことの積み重ねが大切だ。レクサスの最近の話題としては、いよいよ投入のRXや、更にデトロイトで登場と言われる専用開発のハイブリッド車など新モデルについてのものが多い。もちろん現下の販売状況からすれば、そうなるのだろうが、こんな苦しい時代でもレクサスには、あまり焦り過ぎることなく、今のこの姿勢を忘れないで欲しいと切に思う。

「おもてなし」という言葉に象徴されるサービスや店舗などの話題が先行しがちだった感のあるレクサスも、開業3年が経過して、確実に地に足がついてきたという印象だ。今後も今のような、良いクルマをつくり続けていくという今の姿勢を乱すことをしなければ、その両輪が次第に強く噛み合って、より強固なブランドへと育っていくに違いない。厳しい時代にも動じない、本当のブランドに…。

レクサスの可能性。リファインされて魅力を高めたISは、そのことを深く実感させてくれたのだ。

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